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ネットショッピングを利用する際に確認すべきこととは?夏のボーナス時期のネットショッピングで気をつけるポイント!

トピックス 2021.07.27 ネットショッピングを利用する際に確認すべきこととは?夏のボーナス時期のネットショッピングで気をつけるポイント!

コロナ禍の巣ごもり需要もあり、市場が急拡大しているネットショッピング。

総務省の家計消費状況調査によれば、ネットショッピングの利用世帯は、前年から9%増えて、2020年に初めて50%を突破。支出額も平均1万7876円となり、37.9%増を記録しました。

最近では、家電や家具などの高額商品に加えて、旅行の予約やゲームのプレイ権なども「商品」として購入できるようになり、さらなる利用者の増加が予測されます。

ネットショッピングは、価格が安く、利便性に優れている一方で、フィッシング詐欺やアカウントの乗っ取りなど様々なリスクが潜んでいます。

この記事では、夏のボーナスで大きな買い物をする際に気を付けること、被害に遭ってしまった時の対処方法などをまとめます。

ネットショッピングにおける手口と被害

ネットショッピングにおける手口と被害

フィッシング詐欺による情報漏洩

フィッシングとは、本物そっくりの偽サイトに誘導して、パスワードやクレジットカード情報などを盗み出す行為のこと。

偽サイトを「フィッシングサイト」、フィッシング詐欺に使われるなりすましメールを「フィッシングメール」と呼びます。

最近では、電子メールだけではなく、電子掲示板やSNSの投稿サイトに、URLを記載してアクセスさせ誘導する手口もあり、多様化しています。

フィッシング対策協議会によれば、2020年の「フィッシング詐欺」の報告件数は計22万4676件に上り、2019年の約4倍に急増。

万が一、フィッシング詐欺に遭った場合には、第三者にアカウントを乗っ取られて高額な買物されたり、インターネットバンキングから多額のお金を引き出したりするなど、甚大な被害を受ける可能性があります。

偽物による被害

偽物による被害

ショッピングサイトから商品を注文し、指定の銀行口座に代金を振り込んだにも関わらず商品が届かなかったり、有名ブランドの時計を格安で購入したところ、写真と全く異なる偽物が届くなどの被害も。

ネットショッピングは、訪問販売や電話勧誘のように契約を解除できる「クーリング・オフ」がないので注意が必要です。

お試し購入による被害

お試し購入による被害

ネットショッピングの「初回無料」「お試し価格」に魅かれて購入したにも関わらず、実際には違ったというトラブルも急増しています。

例えば、ダイエットに効果のあるサプリメントで「お試し500円」で購入したところ、注文していないのに次の商品と「6,500円」の請求書が届き、事業者に問い合わせると「5回の商品購入が条件の契約」と言われるなど、さらに高額な請求をされるケースも。

サイトの目立たない箇所に小さな文字で、初回以降の契約内容が記載してある場合、気付かず契約することが多いようです。

危険なサイトを見破る方法

危険なサイトを見破る方法

フィッシング詐欺や商品が届かないなどの被害を避けるために、危険なサイトかどうかを見極める方法をご紹介します。

表示義務を果たしていない

通販サイトでは、消費者が商品・サービスを安心して取引するために「特定商取引法に基づいた表示」をすることが事業者に義務付けられています。

運営業者名や所在地、電話番号、代表者名の記載があるかどうかを確認し、それらの項目が1つでも欠けている場合は偽サイトを疑いましょう。

また、 問い合わせ先のメールアドレスに、GmailやYahoo!メールなどの無料で取得できるフリーメールアドレスが使用されている場合も注意が必要です。

表示されるURLがSSLに対応していない

表示されるURLがSSLに対応していない

巧妙に作られた偽サイトでは、だまされていることに気づかずに情報を入力してしまうかもしれません。

情報入力を求めるWebサイトが「SSL」に対応していない場合は、フィッシングサイトの可能性があります。

「SSL」は、第三者による通信の読み取りを防いでくれる仕組み。SSL対応のWebサイトでは、アドレスバーのURLが「https://」で始まり、「鍵マーク」が表示されていれば安全なサイト。

「~.top」「~.xyz」「~.bid」といった、見慣れないものになっていたら、怪しいサイトである可能性もあるので、商品やショップの説明もよく見て検討した方が良いでしょう。

価格が極端に安い

価格が極端に安い

相場より極端に安い商品が並ぶ通販サイトは、何らかの裏があると考えて、購入は慎重に。

欲しい商品を複数の通販サイトで検索し、相場を調べることを習慣にすることをお勧めします。

また、決済方法としてカード払いや代金引換などの後払いが一切用意されておらず、銀行振り込みによる前払いしか選択できない場合には偽サイトの疑いがあります。

不自然な日本語表記がある

明らかに不自然な日本語の言い回しや、誤字や脱字が頻出する通販サイトの利用は控えましょう。日本人になりすました何者かが運営する偽サイトかもしれません。

ネットショッピングによる被害から身を守る方法

ネットショッピングによる被害から身を守る方法

アカウント管理を適切に行う

通販サイトの本人認証に使用するIDとパスワードの管理を怠ると、悪意のある第三者にアカウントを乗っ取られ、個人情報を盗み見られたり、商品を不正購入されたりするリスクが高まります。

そのため、第三者に推測されにくいパスワードを設定し、二段階認証が設定できる場合には必ず有効にしましょう。

二段階認証は、サイトへのログイン時にIDとパスワードに加え、利用者本人しか知り得ない認証コードなどの入力も追加で求めることによりアカウントの不正利用を防ぎます。必ず二段階認証を設定しましょう。

専用のショッピングアプリを利用する

専用のショッピングアプリを利用する

Google ChromeやSafariなどのWebブラウザだけでなく、アプリ経由でも通販サイトは利用できます。

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手通販サイトは、スマホやタブレット端末向けに専用のショッピングアプリを用意しています。頻繁に利用する場合には、偽サイト対策としても専用アプリの利用がおすすめです。

ソフトウェアを最新の状態にする

ソフトウェアを最新の状態にする

パソコンにセキュリティ上の欠陥があると、利用者が気付くことなくマルウェアやウイルスに感染してしまいます。

最新のOSやアプリケーションには、自動的に最新のセキュリティを適用する機能が備えられています。常に最新のセキュリティパッチが適用された状態で利用することが重要。

ネットショッピングによる被害を防ぐには、最新のOSを搭載したパソコンの利用がおすすめです。

購入前に口コミを確認する

購入前に口コミを確認する

代金を支払う前に、「ショップ名 口コミ」などのキーワードでネット検索して評判をチェックしましょう。

トラブルを避けるためにも、悪い評判が多いショップの利用は控えた方が無難です。

口コミが全く見当たらないショップは、利用者をだまして閉鎖することを前提に短期間だけ運営されている偽サイトの可能性もあり、注意が必要。

クレジットカードの利用明細を定期的に確認する

クレジットカードの利用明細を定期的に確認する

通販サイトをはじめ、クレジットカード情報を登録するサービスの利用時は、カードの利用明細をこまめに確認しましょう。

もし、身に覚えのない請求を見つけた場合は、速やかにカード発行会社に連絡してください。

利用しなくなった通販サイトのアカウントを削除する

利用しなくなった通販サイトのアカウントを放置していると、不正アクセスを受けてもその事実に気付きにくく、個人情報やクレジットカード情報を盗み見られたり、アカウントを悪質な業者に売られたりする危険があります。利用していないショッピングサイトは退会しましょう。

注文後に「怪しい」と気付いた場合の対処法

注文後に「怪しい」と気付いた場合の対処法

ネットショッピングで商品を注文した後に「怪しいサイトだったかもしれない」と気付いた場合の対応はどうすれば良いのでしょうか。

ショップの事業者に連絡

まず、まだ代金を払っていなければ、絶対に決済してはいけません。その後、ネットショッピングのサービスを提供している事業者に、フィッシング詐欺被害などの疑いがあることを伝えましょう。

個人情報の流出が疑われる場合には、早急にショッピン グサイトやプロバイダのIDおよびパスワードの変更または削除を行います。

警察への連絡と相談

警察への連絡と相談

「アカウントが乗っ取られて商品を購入されてしまった」「代金を支払ったのに商品が届かない」など金銭的な被害が出た場合には、住んでいる地区の都道府県警察サイバー犯罪相談窓口(フィッシング110番)などにすぐに連絡しましょう。

フィッシング110番
https://www.npa.go.jp/cyber/policy/phishing/phishing110.htm

国民生活センターまたは各地の消費生活センターに相談

国民生活センターおよび全国の消費生活センターでは、消費生活全般に関する苦情や問い合わせを専門の相談員が受け付け、公正な立場で対応しています。被害状況を報告し、今後どうすべきなのかなど指示を仰ぐことをおすすめします。

国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/

全国の消費生活センター
http://www.kokusen.go.jp/map

法テラス( 日本司法支援センター)に相談

法テラス( 日本司法支援センター)に相談

日本司法支援センターは、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内を行っています。

ネットショッピングでの被害に関して、法的トラブルに巻き込まれた場合には、法テラスへ相談することがおすすめ。

取引のやり取りをしたメールや支払いの記録、サイトの情報などの記録や明細を残しておけば、相談する際の助けに。商品が届くまではネットショッピングの情報を必ず残す習慣をつけましょう。

法テラス
https://www.houterasu.or.jp/

終わりに

ネットショッピングを楽しく安全に利用するために

コロナ禍で、旅行や外食が思うようにできない日々が続くなか、夏のボーナスでネットショッピングを楽しもうと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、ネットショッピングは、フィッシングによる個人情報流出やアカウントの乗っ取り、頼んだ商品が届かないなど多くの被害が報告されています。

ネットショッピングを利用する際には、パスワードやID管理の徹底、頻繁に使うサイトはネットではなくアプリの利用に切り替える、スマートフォンにも最新のOSを使うなどのセキュリティ対策が必要です。

また、最後の購入ボタンを押す前に「特定商取引法に基づいた表示」がされているかどうか、URLは適切かを必ず確認する習慣をつけましょう。

万が一、購入してしまった場合であっても、気が付いた時点で速やかに警察や消費生活センターに連絡することで、被害を最小限に抑えられます。

ネットショッピングを楽しく安全に利用するために、セキュリティリスクを理解し、充分な対策を講じることをおすすめします。

【参考サイト】

消費者庁 インターネット通販トラブル
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/trouble/internet.html

一般社団法人全国銀行協会 金融犯罪の手口ネットショッピング
https://www.zenginkyo.or.jp/hanzai/7332/

フィッシング対策協議会 利用者向けフィッシング詐欺対策 ガイドライン
https://www.antiphishing.jp/report/pdf/consumer_antiphishing_guideline.pdf

ネット詐欺の被害が深刻に 2020年、コロナ禍で一変した日常におけるネットの脅威と対策をおさらい
https://www.ntt.com/personal/ocn-security/case/column/20201224.html

コロナ禍でネット通販トラブル急増 「お試し定期購入」には要警戒
https://news.goo.ne.jp/article/moneypost/life/moneypost-760369.html

家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について
https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf

フィッシング詐欺の被害にあわないためにできること
https://about.yahoo.co.jp/info/blog/20210512/phishing.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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