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新型コロナウイルス

トピックス 2020.03.25 新型コロナウイルスにまつわるデマに騙されないためにできること

新型コロナウイルスについては国内でも多くの感染者が確認されているだけでなく、3月11日には世界保健機構(WHO)がパンデミックを宣言するなど世界中で深刻な問題となっています。

その驚異的な感染力の強さやマスクなどの物資の不足、国の対応方針、経済への影響など様々な角度からニュースが飛び交い多くの人が注目している状況です。

しかし、そういった情報の中には信憑性の低いものやデマ、フェイクニュースも混ざっており混乱に拍車をかける事態となっていますが、このような非常事態だからこそ、私たちは情報を吟味し冷静に対処しなければいけません。

新型コロナウイルスに関連してネット上に現れたデマやフェイクニュース

コロナウイルスに関連するデマ

2月4日のWHOの記者会見では『新型コロナウイルスを巡っては、警戒レベルが最高度の世界的大流行を意味する「パンデミック」ではなく、根拠のない情報が大量に拡散する「インフォデミック」が起きている』との発表が行われました。

今月に入ってからパンデミックの宣言も行われましたが、インフォデミック的な状況についても依然として続いていると考えることができる状況です。

これは実際の事例を見てみると、日本に限らずWHOが指摘するようにコロナに関する情報で大きな混乱が起きているのは間違いないでしょう。

いくつか具体的な事例をご紹介します。

コロナは26~27度で死ぬ

「〇〇病院の看護婦さんからのアドバイスです」などと言って、「新型コロナウイルスは26〜27度の温度で死ぬためお湯をたくさん飲むことで予防できる」といった内容が2月から3月にかけて大量に拡散されました。医療関係者からの情報と書かれていますが、実際にはこれは医学的な根拠の無い情報です。

トイレットペーパーが枯渇する

新型コロナウイルスの感染拡大で「トイレットペーパーが足りなくなる」というデマが拡散したことによってトイレットペーパーやティッシュペーパーが大量に買い占められる事態となりました。

こちらは誤った情報であることが発表されているにも関わらず、その後も店頭で品薄になる状態が続いています。

各種の新型コロナウイルスに効く食物など

SNSでは中国に端を発し食塩水でのうがいが新型コロナウイルスの予防に効果があるとの情報が流れましたが、この情報は中国国家医療機関により正式に否定されました。

日本でも、カレーや納豆などが新型コロナウイルスに効果があるといった情報が広がっている他、チュニジアでは新型コロナウイルスの感染阻止に有効であるとしてニンニクの価格が高騰するなどしていますがいずれも医学的な根拠の乏しい情報です。

新型コロナウイルスはどこかの機関で開発されたものとする陰謀論

海をまたいだアメリカでは「新型コロナウイルスは政府による陰謀であり、ビルゲイツ氏も関与している」といった陰謀論が持ち上がりました。また「中国人がコウモリを食べたことによりウイルスに感染し広まった」といった他国の食習慣を揶揄するような情報も飛び交いました。

他にも陰謀論はあるのですが、これらは根拠を確認することができない怪しい情報です。

デマやフェイクニュースを見分けるための方法

デマやフェイクニュースを見分ける方法

デマフェイクニュースを見分けるために一番大事なことは、情報の発信元を確認することです。

特にネットやSNSの情報は容易に発信できるため、注意しなければいけません。

どんなに信頼する人の発言であっても、その相手も誤った情報かどうか確認できていない可能性があるため一個人の発信は鵜呑みにしないのが得策です。

加えて、SNSによる情報の拡散では、伝言ゲームのように情報がねじ曲がっていく現象が多々見られます。

「情報の発信元が公的機関による一次情報の場合だけ信頼できるソース」とするなど、情報の確かさを担保できると判断するハードルを自分の中で決めておくとよいでしょう。

また、新聞社やテレビなどのメディアによる情報がデマや嘘であることは極めて少ないですが、恣意的な報道がされている場合もあり、そのことを頭に入れておかなければいけません。

デマ・フェイクニュースを拡散させない

デマやフェイクニュースは拡散させない

デマフェイクニュースを信じてしまわないように気を付ける必要があるのと同じくらい、そういった誤った情報を拡散してしまわないように気を付ける必要もあります。

SNSで共有するだけでも、ネット上で情報を拡散することに含まれてしまいますし、誤った情報は時として被害者を生み出してしまいます。正義感や倫理観をもとに情報の拡散をされている方も多いですが、それらと同じように慎重さを心がけることが大切です。

新型コロナウイルスに関して言えば、今後政府による緊急事態宣言が出されるような状況も考えられますが、そのような場合も政府や官公庁、自治体などの信頼性が高い情報を元に落ち着いて行動することが重要になります。

過去においても自然災害などが発生したときにはデマやフェイクニュースが散見されてきましたが、人々が不安を感じている特殊な状況下では、デマやフェイクニュースは広まりやすい傾向にあります。

新型コロナウイルスに限らず、日頃から情報の信頼性を常に確認するよう意識を行い、冷静な判断を心がけてください。

終わりに


SNSの普及やネットという媒体の特性上、情報の発信は誰もができるようになりましたが、現状では利用者の情報リテラシーが追い付いていない側面も大きく、デマやフェイクニュースが広まってしまっている状況が見られます。

誤った情報が広まったことで被害が発生してしまうと、たとえ「自分も騙されていた」「良かれと思ってやった」ことであっても被害を無かったことにすることはできません。

このような緊急時だからこそSNSやネットでの情報取得は慎重に確認し、情報の発信は責任をもって行いましょう。

【関連リンク】

・その情報、信じますか? 広がる新型肺炎(NHK)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200128/k10012262601000.html

・新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

・「五輪中止」デマ 小池氏否定(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020102000132.html

・【検証】新型コロナウイルスをめぐる世界のデマ(時事通信)https://www.jiji.com/jc/article?k=20200129039649a&g=afp

・「肺炎患者が逃走」デマがSNSで拡散 関西空港が否定(朝日新聞)https://www.asahi.com/articles/ASN1S6DS7N1SPPTB00J.html

・災害に関連するデマ情報に注意しましょう(一般財団法人 日本データ通信協会)
https://www.dekyo.or.jp/soudan/contents/eq/

・WHO「マスクは予防にならない」「パンデミックでなく『インフォデミッ』」 新型肺炎(毎日新聞)https://mainichi.jp/articles/20200205/k00/00m/040/035000c

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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