ニュース 2021.07.15 2019年の4倍、フィッシング詐欺メールに騙される被害はさらに増加へ
フィッシング対策協議会は、6月29日、PayPay銀行をかたるフィッシングメール詐欺を検知したとして、注意喚起を行った。
PayPay銀行に成りすましたメールには、「フィッシング対策のセキュリティ更新で、個人情報の再確認が必要」といった文面が記され、信じたユーザーを詐欺サイトへ誘導して、個人情報を入力させる。
同協議会が6月1日に公開した「フィッシングレポート2021」によれば、昨年の2020年1月から12月までの1年間のフィッシング詐欺に関する報告は、22万4676件。2019年から約4倍に増加している。
2020年の傾向は、AmazonなどのECサイトを装った成りすましメールが最も多くなっており、全体の約68%を占めていた。
フィッシング詐欺メールも、注意喚起も、見慣れたものになってきており、多くの人は、充分注意をするようになっていると考えられる。しかし、それでもうっかり騙されるケースは後を絶たない。
アカウント情報は、窃取後あっという間に悪用される
米国のセキュリティベンダーAgariの調査によると、窃取されたアカウント情報が、取引のためのダークウェブやフォーラム上に流出し、悪用されるまでの時間は12時間以内だったという。さらに、そのうち20%は、1時間以内にアクセスされてる。
2020年、警察庁に届け出があった不正アクセスでは、IDをフィッシング詐欺サイトで入手したケースが最多であり、2019年から172倍になっている。
【関連リンク】
・PayPay銀行をかたるフィッシングに注意 「フィッシング対策でセキュリティ更新」偽る(ITmedia)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2106/29/news130.html
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock