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みずほ銀行に頻発するシステム障害の原因は組織体制

ニュース 2021.06.26 みずほ銀行、利用者の不信感をあおる古い組織体制はシステム障害にも影響

みずほ銀行ATMで、今年2月以降、システム障害が頻発した。

システム障害といえば、不正アクセスなどのサイバーセキュリティ問題を連想することも多い。しかし、みずほ銀行の場合は、組織体制が問題だったという。

一連のシステム障害では、ATMが突然稼働を停止。利用者は、ATMにキャッシュカードを入れたまま、突然取り出せなくなり、再開まで長時間待たされるなどの被害に遭っている。

同行の大規模なシステム障害は、2002年と2011年にも発生しており、金融庁は、都度、業務改善命令を行ってきた。

今回も、2週間に4回もの障害が発生したことから、第三者委員会が調査したところ、「システムに欠陥はない」「人為的側面が原因である」と結論づけたという。

2018年6月にも、新システムにおいて月平均140件のATM障害が発生していたが、これについては、公表も、金融庁への届け出も行われず、隠されていたこともわかった。

システム障害なのにシステムに問題なし、セキュリティに不安

みずほフィナンシャルグループ(FG)は、6月15日、一連のシステム障害について、経営陣の処分を行うことを発表。役員11人を減俸処分にするとした。

金融庁は調査中であり、調査結果の通知を待たずに、たたみかけるように処分を公表したことになり、不信感はつのる。

システム障害が発生することにも不安はあるが、利用者が重視するのは、問題が発生した際の、信頼できる対応力・組織力といった点だ。現在のような組織体制で、大規模不正アクセスなどのセキュリティ問題が起きれば、到底対応しきれないのではないだろうか。

現代の社会情勢にみあった対応能力は、信頼できるサービスに最低限必要なもののはずだ。

【関連リンク】

・株式会社みずほ銀行におけるシステム障害に係る対応状況について(みずほ銀行)
https://www.mizuhobank.co.jp/release/pdf/20210405_2release_jp.pdf

・みずほシステム障害、危機対応の弱さなど人為的側面原因-報告書(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-15/QUPVJ6T0G1L401?srnd=cojp-v2-domestic

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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