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Teslaが、脱化石燃料依存の理念に反するとして、ビットコインの支払いを一時停止した。

ニュース 2021.05.26 持続可能なエネルギー社会をめざす「Tesla」がビットコイン支払いを一時停止

米Teslaは、5月12日、「ビットコイン」の電力消費量が、環境に大きな負荷をかけることを懸念しているとして、電気自動車のビットコイン決済を一時停止したことを発表した。

イーロン・マスク最高経営責任者は、今年3月25日に、同社の電気自動車購入に、ビットコイン決済を導入したことを公表しており、2021年後半には、米国外にもビットコイン支払いを広げるとしていた。

ビットコインは、「マイニング(採掘)」と呼ばれる計算作業に、大量の電力を要する。

これは、完全な持続可能な再生可能エネルギーを活用したエコシステムの構築を目指す、としたTeslaの理念と反するものだ。

同社は、仮想通貨の将来性については評価しているとして、2月に購入した15億ドル(約1600億円)相当のビットコインは、そのまま保有しつづけるとした。

さらに、ビットコインのエネルギー消費量が持続可能なものになるか、または、エネルギー消費の少ない仮想通貨が登場すれば、再び採用する可能性があることも明らかにしている。

Teslaの脱化石燃料依存と反する、ビットコイン

英Cambridge Universityで、研究者らがまとめた資料「ビットコインの電力消費指数」によると、マイニング作業の過程で消費される電力エネルギー量は、2021年、128テラワット時に達する可能性があるといい、この数字は、ノルウェーの全電力消費量を超える規模のものだという。

ビットコインの利用が広まり、増大すればするほどエネルギー消費量は増し、当然ながら、二酸化炭素の排出量も増えていく。しかし、ビットコインの安全性を確保するためには、電力消費は避けられないともいう。

エネルギー消費については、何を比較対象にするかにより、ストーリーも変わってくるだろう。今後、仮想通貨がどのような発展をしていくのか、注目していきたい。

【関連リンク】

・ビットコイン急落、一時5万ドル割れ-テスラ車購入で利用停止(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-13/QT0OFYDWLU6801

・企業情報:世界を持続可能なエネルギーへ。(TESLA)
https://www.tesla.com/jp/about

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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