ニュース 2021.03.14 日立、指をかざして2秒で本人認証。専用デバイスとSDKの提供開始
日立製作所は、3月9日、非接触型の静脈認証が可能な専用デバイス「日立指静脈認証装置C-1」(C-1)とWebカメラで指静脈を認証するソフトウェア「日立カメラ生体認証SDK for Windows フロントカメラ」(生体認証SDK)の提供を開始した。
新型コロナウィルス感染対策として、非接触へのニーズが高まっている。
小売店では、キャッシュレス決済が普及し、大型スーパーや全国展開しているコンビニチェーン向けでは、大規模ユーザーにも対応可能な、非接触型生体認証が求められている状況だ。
また、生体認証はオフィスの入退室に活用されはじめているが、オフィスに留まらず、リモートワーク先でも、業務用PCへのスムーズなログインなどへの要望もあるという。
今回発表された二つの生体認証のうち、デバイス「C-1」は、消費者向けのニーズにこたえるためであり、もう一方の、認証ソフトウェア「生体認証SDK」は、企業の従業員のニーズにこたえることが想定されている。
二つのシームレスな生体認証 大規模イベント会場・リモートワークでも活用可能に
C-1は、非接触で親指以外の4本の指をWebカメラで撮影するだけ。約2秒で認証が完了する。
ユーザー数は、数百万規模の対応能力があるため、イベント会場やアミューズメント施設の入退管理、フィットネスジムなどの会員管理などにも活用が可能だ。
カメラの解像度は720p以上、フレームレートは30fps以上が必要だが、この条件を満たしていても利用できないケースもあるといい、同社は動作確認ツールを提供することとしている。現時点ではWindowsのみ。他OSへの対応も検討中とした。
生体認証SDKは、WindowsPC内臓カメラや外付けカメラを活用して、指静脈認証を実現する開発キット。
ユーザーは、非接触でWindowsへのサインインが完了する。また、業務システムへのシングルサインオン、電子署名への応用なども可能だ。
同サービスは、海外展開も視野に入れており、現在、欧州などでも実証実験を進めているという。
【関連リンク】
・Webカメラに指をかざすだけで本人確認 日立が非接触の静脈認証方式を開発(ITmedia)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2103/02/news135.html
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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