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NECなど次世代暗号技術の秘密計算研究会を発足

ニュース 2021.03.07 発足「秘密計算研究会」、暗号化したままの情報で統計処理も可能に

NEC、デジタルガレージ、レピダム(東京都渋谷区)の3社は、2月18日、データを暗号化したまま分析する、次世代暗号技術「秘密計算」の普及などを目的として「秘密計算研究会」を発足したことを発表した。

秘密計算は、データを暗号化したままの状態で、データベース処理や統計処理などができる技術。

医療分野などで個人のカルテ情報と紐づけされたゲノム情報などは、研究資料としても重要だが、機密性が高いために病院から外に出すことが難しかった。

秘密計算技術は、直接カルテを見ることなく、データを扱うことが可能なため、欧州のように個人情報の持ち出し制限がある国との共同研究やデータのやりとりでも活用できるとして、期待されている。

同研究会では、関連企業や研究機関などと協力して、技術の評価基準作りや情報発信に取り組むという。

NEC、秘密計算の社会実装にむけ着々と準備中

NECは、秘密計算技術を使った新たなサービスを2021年度中にも始めるという。

同技術は、これまで、計算能力が足りずに、計算にかかる時間が暗号化前の1億倍といわれるなど普及が遅れていた。また、多数の計算方式が存在していることもあり、安全性や性能などを評価する基準も存在しなかった。

しかし、近年では10倍程度の速さで計算できるようになっている。

同研究会では、全体的な議論を重ねつつ社会実装推進に向けて、データ利活用の促進、クラウドサービスのデータ保護に対する不安払拭などに努めていく。

【関連リンク】

・NECなどが次世代暗号技術で協会設立(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ157DM0V10C21A2000000/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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