ニュース 2021.01.03 米連邦取引委 Facebook、Twitterなど9社へ、個人情報の収集方法など情報開示命令
米連邦取引委員会（FTC）は、12月14日、国内外のIT企業9社に対し、利用者の個人情報をどのように集め、ユーザーへの広告表示基準をどのように定めているかなどについて、法律に沿った情報開示をするように命じた。
各社が取得した個人情報に、アルゴリズムやデータアナリティクスを適用しているか、ユーザーエンゲージメントの測定や調査方法、ユーザーごとに表示する広告の選択方法などについての情報も求めている。
対象となったIT企業９社は、Facebook、WhatsApp、Snap、Twitter、Amazon、YouTube、TikTokを所有するバイトダンス、Reddit、Discordで、いずれもソーシャルメディアや動画配信を手がける企業。回答期限は、45日以内だという。
米IT企業をめぐる、独占禁止法違反の調査
FTCの発表によれば、調査の目的は「各社の情報収集の規模と範囲を確かめること」であり、膨大な個人情報データを利用しているとされる各社の事業について、全容把握を進めるためとした。
FTCと45の州の司法長官は、12月9日にも、Facebookが、2012年にinstagram、2014年にWhatsAppと続けて競合企業を買収したことについて、公正な競争を妨げたとして、反トラスト法（日本の独占禁止法）違反の疑いでワシントンの連邦地裁に提訴している。
FTCは、2社の売却を求めているが、Facebookは、もともとFTCの承認を得た正当な買収だとして反論した。
今回の情報開示命令は、9日に提訴した案件調査の一環とされているが、プライバシーへの関心が世界的に高まっている状況を鑑み、FTC当局として、IT企業に対する適切な情報開示を求める姿勢を強化したかたちだ。
【関連リンク】
・米連邦取引委 IT企業9社に個人情報収集方法など情報提出命じる（NHK）
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201215/k10012765001000.html
・米当局、フェイスブックを独禁法違反で提訴 インスタなどの売却要求（BBC News）
https://www.bbc.com/japanese/55255744
TEXT：セキュリティ通信 編集部
PHOTO：iStock
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