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アップル社がアプリの個人情報保護を強化

ニュース 2021.01.02 アップル社、アプリの個人情報保護強化策スタート

アップル社は、12月8日、アプリ開発者に対し、どのような個人情報を取得しているのかを明確にし、App Privacyとして掲載することを義務付けた。App Storeでの情報開示は、12月15日より順次行われる。

これにより、ユーザーは、アプリをダウンロードする際、各アプリがどんな個人情報を取得するのか確認できるようになる。

アプリ開発者の間では、AppStoreのアプリ審査は、厳しい基準を設けていることで知られている。

今回の個人情報についての対応も、この審査の一環と位置付けられており、拒否した場合、実態との相違が判明した場合などは、アプリの公開差し止めなどの対応がとられる可能性が高いという。

アプリ開発者も知らない、取得された個人情報の行方

消費者のプライバシーに対する関心は、年々高まっている。

欧州連合(EU)は、2018年5月に罰則規定を伴う一般データ保護規則(GDPR)を施行し、米カリフォルニア州でも今年1月に消費者プライバシー法(CCPA)を施行した。

こうした流れのなか、株式会社DataSign(港区)は、12月17日、スマートフォンアプリが取得しているデータを調査する「アプリ向けプライバシー調査サービス」の提供開始を発表。

アプリ開発者から調査依頼を受けたアプリが、どの外部事業者へどんなデータを送信しているかを検出し、一覧にして納品するという。

ユーザーにとっては驚きの実態ともいえるが、実は、アプリがどんなユーザーデータをどこへ送っているのかを正確に把握することは、アプリ開発者にとっても難しい。

アプリの開発は、アプリに組み込まれるSDK(ソフトウェア開発キット)と呼ばれる便利なツール群を使って行われるが、アプリ開発者は、このSDKの挙動を隅々まで把握しているわけではない。

どんなユーザーデータがどこへ送られているのかまでは知る必要がないとされ、そのまま使われるのがこれまでの通例だった。

しかし今後は、ユーザーやアップル社に加え、益々増えるであろう各国のプライバシー規制に応じる重要性は高まる一方であり、アプリ開発者には、適切な対応が求められていくこととなりそうだ。

【関連リンク】

・アプリの個人情報利用を開示 Apple、開発者に義務化(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODC142JR0U0A211C2000000

・アプリ向けプライバシー調査サービスの提供を開始しました(DataSign)
https://datasign.jp/blog/privacy-check-service-for-app/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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