ニュース 2020.03.12 新型コロナウイルスに関する様々なデマ拡散 成りすましメールにも注意
西日本新聞「あなたの特命取材班」への複数の情報提供で、新型コロナウイルスの感染予防対策として、根拠のない情報が書かれ、他者に転送を促す「チェーンメール」がSNSなどで拡散されていることが分かった。
具体的には「【拡散希望】新コロナウイルスは耐熱性がなく、26〜27度の温度で死ぬので、お湯を飲めば予防できる」というもの。
感染症学を専門とすうる近畿大の吉田耕一郎教授は「人間の体温より低い温度で殺菌できるなんて、常識的に考えてあり得ない。出元の分からない情報を安易に信じるのは危険だ」とコメントを寄せている。
新型コロナウイルスを題材にした成りすましメールに注意
送られてくるメールの中には、コンピュータウイルスが仕込まれた成りすましメールもあるので注意が必要だ。
一般社団法人JPCERTコーディネーションセンターによると、1月28日以降「新型コロナウイルス」を題材にしたメールを送り、Emotetに感染するよう仕向ける手口が確認されているとのこと。
新型コロナウイルスを使ったEmotetのメール例(出典:JPCERT/CC)
メールにはEmotetに感染させるための不正なマクロを含むドキュメントファイルが添付されているものや、不正なファイルをダウンロードさせるためのURLリンクが記載されているものもあり、改めて注意が必要です。
JPCERTは、友人や会社関係者が意図的に送ったメールではなく、成り済ましメールの可能性があるため、安易に添付ファイルを開かないよう、注意を呼びかけている。
【関連リンク】
・チェーンメールも…新型コロナのデマ拡散「お湯で予防」 病院も困惑(西日本新聞)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/586997/
・「マルウエアEmotetへの対応FAQ」を更新(JPCERTコーディネーションセンター)
https://www.jpcert.or.jp/tips/2020/wr200601.html
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock