ニュース 2021.01.01 消費者庁、任天堂スイッチ購入希望者をねらった偽通販サイトに注意喚起
消費者庁は、12月10日、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売を装う偽通信販売サイトについて注意喚起を行なった。
代金を払ったものの商品が届かないという相談が、2020年8月以降、消費者庁に寄せられるようになり調査したところ、偽通信販売サイトの存在を確認したという。
商品を注文すると代金の振込みを促すメールが届き、代金を振り込むと入金確認の知らせも届く。翌日には、商品発送メールも届くが、実際には商品は届かない。宅配便の伝票番号なども架空のものが記載されている。
今回のケースでは、偽販売サイトと正規の公式サイトは見分けがつきにくい。
検索サイトで「スイッチ」などと検索すると、トップに表示されるリスティング広告が利用されていることもあり、気がつかずに誘導されてしまう仕掛けだ。
また、偽サイトは約半月ほどで閉鎖されていくため、サイト運営者や口座名義人とは連絡が付かず、記載の住所にあった会社は無関係。消費者側から偽サイトの運営者に連絡する手段もない。
商品購入の振込口座が「個人名義」? おかしいと感じたら購入ストップを!
消費者庁の調査によれば、被害状況をみていくと、代金は前払いで、かつ「個人名義」の口座に振り込ませようとする場合には、偽サイトである可能性が高いという。
個人名義の口座であることなどに違和感を感じた場合は、代金を振り込むのは止めておくべきだろう。
消費生活センターには、スイッチ以外の詐欺被害報告はほとんど寄せられていないことから、「スイッチで検索をしてリスティング広告にたどり着く購入希望者」がターゲットになっていると考えられる。
偽サイトが振込みに使った口座は確認されただけでも約40口座存在した。現在は、ほとんどの口座が閉鎖され、消費者が振り込んだ金額のほとんどは引き出されていたという。
検索から誘導されるサイトが、必ずしも公式サイトとは限らない、ということを常に念頭においておく必要がある。
【関連リンク】
・人気の家庭用テレビゲーム機などを販売しているかのように装う偽の通信販売サイトに関する注意喚起(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/022359/
・ゲーム機転売 偽サイトか(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67228680R11C20A2CE0000?unlock=1
TEXT:セキュリティ通信 編集部
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