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ADSLサービス終了後の乗り換え先はどうする?光回線各社のメリット・デメリットを徹底解説

トピックス 2022.03.24 ADSLサービス終了後の乗り換え先はどうする?光回線各社のメリット・デメリットを徹底解説

大手ADSL各社がサービス終了を発表しています。

現在ADSLを使っていて、引き続きインターネットを利用したいという方は、サービスが終了する前に乗り換え先を決めておかなければなりません。

乗り換え先の候補は、光回線やモバイルルーターなどさまざまなものがあります。

この記事では、ADSLサービス終了後の主な乗り換え先であるモバイルルーター、ホームルーター、光回線に乗り換える場合のメリットやデメリット、光回線各社のサービスについて詳しく解説します。

2000年代前半、急速に普及したADSL。サービス終了の理由とは

ADSLとは

ADSLとは「Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称デジタル加入者線」の略称。

アナログ電話回線を利用して高速デジタルデータ通信を行う技術・サービスです。

既存の電話回線を流用するため月額料金が安く、基本的に全国どこでも利用できることから2000年代前半に普及しました。

しかし、2003年には、ADSLよりもさらに高速な家庭向けの光回線が登場。2007年には光回線がADSLの利用者を上回っています。

さらに、2015年には、NTT東日本とNTT西日本が、携帯キャリアやプロバイダーに対して光回線の卸販売を行う「光コラボレーションモデル」が開始されました。

大手ADSLの2社のサービス終了

それにともなう価格競争の激化やスマートフォンや高速モバイル通信の普及によってADSLの利用者は徐々に減少。

ADSLに使われているメタル回線設備が徐々に老朽化し、NTTが回線補修よりも、光ファイバーへの移行を選択したこともサービス終了の原因となっています。

現在、大手ADSLの2社は以下の通りサービス終了を発表しています。

NTT東日本・西日本のフレッツ・ADSL

2023年1月31日
固定電話のアナログ回線も2025年を目安にサービスを終了し、光回線(IP網)へ移行予定。

Yahoo! BB ADSL

2024年3月末(2020年3月以降、一部の地域から順次終了)

ADSLサービス終了後の選択肢「モバイルルーター」「ホームルーター」「光回線」のメリットとデメリット

ADSLサービス終了後の選択肢「モバイルルーター」「ホームルーター」「光回線」のメリットとデメリット

ADSLサービス終了後、候補になるインターネット回線は主に「モバイルルーター」「ホームルーター」「光回線」の3種類。

それぞれのメリットとデメリットについて詳しくご紹介します。

持ち運び可能な「モバイルルーター」

持ち運び可能な「モバイルルーター」

コンパクトなWi-Fiルーターを使ってデータ通信を行うインターネット回線。

モバイルルーターは、主にY!mobile・au・docomo・Softbankなどキャリア回線を使用する「ポケットWiFi」とWiMAX2+回線を使用するUQコミュニケーションズ「WiMAX」の2種類。

料金は容量や契約期間によって異なりますが、平均10GBで4,000円前後。「段階定額制」を導入している会社のなかには、5GBまで月額900円のプランもあります。

メリット

モバイルルーターはバッテリー充電式なのでどこでも使用できます。

自宅だけでなく外出先でも気軽にインターネットを利用できますし、出張先や旅行先でも役立つでしょう。

デメリット

契約プランによっては、使用限度を超えると通信制限がかかる恐れがあります。

「初月無料」と掲載されているプランでも初期費用は別途かかるケースもあるので注意しましょう。

面倒な工事が不要「ホームルーター」

面倒な工事が不要「ホームルーター」

ホームルーターとは、据え置きタイプのモバイルルーターを使ったインターネット回線。

料金は、契約月数やキャッシュバックなどによって違いますが、約3,500~5,500円になります。

メリット

電源ケーブルをコンセントに挿すだけで使えるので面倒な開通工事が必要ありません。

契約した日からインターネットが利用できるのは非常に魅力的です。

デメリット

無線通信なので、有線接続の光回線に比べると回線速度が劣ります。

例えば、光回線(フレッツ光)とホームルーター(WiMAX+5G)を比較した場合、

上り回線206.55Mbps/17.28Mbps
下り回線279.54Mbps/70.95Mbps
このように大きな差があります。

そうは言っても、一般的に必要とする速度は、メールやSNSでは128kbps~1Mbps、サイト閲覧では1Mbps~10Mbps、動画視聴では10~20Mbps。

ホームルーターを利用していて日常生活で困ることはほぼありません。

ただし、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)をする場合、快適にプレイするためには実測で100Mbps程度の速度が必要といわれているので、オンラインゲームをされる方は注意が必要です。

また、ホームルーターは、モバイルルーターのように持ち運びができません。

万が一、契約した住所以外の場所で利用していることが判明した場合、強制解約になる可能性もあるので注意しましょう。

通信速度と安定性が魅力の光回線

通信速度と安定性が魅力の光回線

光回線とは、ガラスやプラスチックでできた細く透明な線「光ファイバー」を利用してデータを送受信する通信回線。

平均的な料金は、戸建てプランでは月額4,000~6,000円、マンションでは約4,000円~です。

メリット

光回線の最大のメリットは通信速度が速いこと。

プロバイダーや通信環境にも左右されますが、一般的な光回線の通信速度は下り最大1Gbps。ADSLの速度が最大でも50Mbpsなので20倍以上。

通信速度が速いので、高画質な映像の視聴、オンラインゲーム、Web会議システムなどが快適に利用できます。

さらに、光回線はADSLのように電磁波の影響を受けないため、通信速度が安定しています。

地域や時間帯によって、回線が混み合うと速度が落ちる現象が見られますが、プロバイダーが「IPv6(IPoE)接続」というサービスに対応していれば問題ないでしょう。

光回線サービスを販売しているほとんどの業者では「ひかり電話」の提供も行っている

また、光回線サービスを販売しているほとんどの業者では「ひかり電話」の提供も行っています。

さらに、現在利用しているアナログ電話はADSL同様に2024年にはサービスを終了するため利用できません。

アナログ電話の基本料は最低1450円(税抜)ですが、ひかり電話の基本料は550円(税抜)。

電話番号を引き継ぐことができるので、電話番号の変更を友人や仕事の関係者に連絡する必要もありません。

デメリット

住環境によりますが、光回線を利用するためにはインターネットの設備を導入する開通工事が必要です。

特に、コロナ禍によるテレワーク需要により、光回線の導入工事を希望する人が多く、工事まで1ヵ月以上かかる場合もあります。

余裕を持って申込みましょう。

また、月額の料金は、各種割引により違いますが、ホームルーターよりも高くなります。

さらに、工事には約2万円が必要になるので、近々引越しを検討している方には不向きかもしれません。

光回線はどれを選べばいい?大手5社のサービスを徹底解説

光回線はどれを選べばいい?大手5社のサービスを徹底解説

自宅でオンラインゲーム、Web会議、高画質な動画を視聴したい方、アナログ電話を利用している人は光回線がおすすめです。

しかし、光回線を扱う会社は150社以上。そのなかから自分にぴったりの会社を選ぶのは難しいものです。

「月額料金が高すぎる」「速度が遅くて仕事にならない」など後悔することのないように慎重に選びましょう。

今回は代表的な5社のメリットとデメリットをご紹介します。

料金を抑えたいauユーザーにおすすめ「@nifty光」

料金を抑えたいauユーザーにおすすめ「@nifty光」

● 対応エリア  全国
● 月額料金 マンション:4,378円/戸建て:5,720円
● 事務手数料:2,200円
● スマホセット割 au:1,320円
● 工事費用 マンション:16,500円/戸建て:19,800円
※価格は全て税込

メリット

@nifty光は、マンションタイプ・戸建てタイプともに月額料金が比較的安く設定されています。

auスマートバリューにも対応しているので、auのスマートフォンを使っていればさらに安く使えます。

デメリット

「auスマートバリュー」の適応条件は、@nifty光の契約に加えて、auのスマホやタブレット、ひかり電話の加入が求められるので、au以外のユーザーにはハードルが高いかもしれません。

ドコモユーザーにおすすめ「ドコモ光」

ドコモユーザーにおすすめ「ドコモ光」

● 対応エリア 全国
● 月額料金
契約プロバイダーによって(タイプA/B)料金が異なります。
1ギガタイプ
マンション:タイプA 4,400円/タイプB 4,620円
戸建て:タイプA 5,720円/タイプB 5,940円
10ギガタイプ(戸建てプランのみ)
戸建て:タイプA 6,930円/タイプB 7,150円
● 事務手数料 3,300円
● スマホセット割 ドコモ:最大1,100円
● 工事費用 マンション:16,500円/戸建て:19,800円(2022年2月現在工事費無料)
※価格は全て税込

メリット

ドコモ光は唯一、ドコモのスマートフォンとセット割を実施している光回線。

光電話に加入しなくても最大1,100円の割引が適用されるので、ひかり電話が必要ないドコモユーザーにもおすすめです。

また、ドコモ光のプロバイダーは@niftyやOCNなど全24社から自由に選択できます。

デメリット

ドコモ光では、プロバイダーによって月額料金が高くなる可能性もあるので注意が必要です。

工事費は現在無料ですが、申込時期によって工事費やキャッシュバック金額が変動するのでよく確認してから契約しましょう。

auユーザーにおすすめ「auひかり」

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● 対応エリア 全国 
※戸建ては中部・関西・沖縄エリア以外のエリアに対応
● 月額料金 マンション:4,730円/戸建て:6,160円
● 事務手数料 3,300円
● スマホセット割 au:最大1,100円
● 工事費用 マンション:33,000円/戸建て:41,250円
※価格は全て税込

メリット

auひかりは大手スマホ会社のKDDIが独自回線として提供している光回線。そのため、回線が混雑する割合が比較的少ないことが魅力。

auのスマホを使っている方はauスマートバリューが適応されるので月額料金が安くなります。

デメリット

auひかりの戸建てタイプは、中部・関西・沖縄エリアの提供を行っていないため注意が必要です。

ソフトバンクユーザーにおすすめ「ソフトバンク光」

ソフトバンクユーザーにおすすめ「ソフトバンク光」

● 対応エリア 全国
● 月額料金 マンション:4,180円~/戸建て:5,720円~
● 事務手数料 3,300円
● スマホセット割 ソフトバンク:最大1,100円
● 工事費用 マンション:26,400円/戸建て:26,400円

メリット

ソフトバンク(SoftBank)光は、光回線そのものはNTT東日本/西日本のフレッツ光を使用しています。

ソフトバンクのスマートフォンとセットで契約すると1,100円安くなる「おうち割」が適用されるので、家族でソフトバンクを利用している台数が多いとお得になります。

デメリット

ソフトバンク光の申込みは正規代理店を通して契約する場合、オプションの加入がキャッシュバックの条件として加えられている場合があります。

オプションを加入した場合の代金がキャッシュバックを上回るケースもあるので、加入前に必ずオプションを確認しましょう。

回線速度を重視したい人におすすめ「NURO光」

回線速度を重視したい人におすすめ「NURO光」

● 対応エリア 北海道・関東・東海・関西・九州エリア
● 月額料金 マンション: 2,750円/NURO 光 for マンション:2,090円~/戸建て:5,200円または5,700円
● 事務手数料 3,300円
● スマホセット割 ソフトバンク:最大1,100円
● 工事費用 マンション:44,000円/戸建て:44,000円(公式サイトからの申込みで工事費無料)

メリット

NURO光は業界トップの回線速度が特徴的な光回線。

通常の光回線は下り最大速度1Gbpsですが、NURO光は2倍の最大2Gbpsを誇ります。

動画配信サービスを高画質な映像で楽しみたい人、オンラインゲームを快適にプレイしたい人におすすめ。

また、引っ越し先でNURO光を申込む場合、現住所の解約費用を最大54,450円を上限として補填してくれるので、転勤などが多い方も安心です。

デメリット

現在のサービス提供エリアは北海道・関東・東海・関西・九州エリアに限られています。

自分の住んでいる地域でNURO光が使えるのか、公式サイト(https://www.nuro.jp/hikari/)で、事前にチェックしておきましょう。

NURO光は対応エリアを拡大しているので、現在、エリア外の地域に住んでいる方でも、近い将来利用できる可能性があります。

終わりに

安定した通信速度が必要な方には光回線がおすすめ

2000年代前半、日本で急激に普及したADSLは、2024年3月末迄にサービスを終了します。

現在、ADSLでインターネットを利用されている方は、モバイルルーター、ホームルーター、光回線のいずれかを契約しなければいけません。

光回線の会社は150以上あるので選択に迷うかもしれませんが、現在利用しているスマートフォンの光回線には「セット割引き」が適応されるケースが多いのでおすすめです。

特に「通信速度」にこだわる方や複数回線を利用する方は「NURO光」にすれば、通常の下り最大速度の2倍の2Gbps。オンライン会議やオンラインゲームを快適に楽しめます。

NURO光
https://www.nuro.jp/hikari/

また、通信速度よりも月額料金を安く抑えたい方、昼間メインでインターネットを利用される方におすすめなのが月額3,400円(税込)~「So-net 光 minico」。

「契約期間」や「解約金」がなく、回線工事費も実質無料なので、今住んでいるマンションを引っ越す可能性がある方、テレワークがいつまで続くか分からない方はご検討されてはいかがでしょうか。

So-net 光 minico
https://www.so-net.ne.jp/access/hikari/minico/

【参考サイト】

総務省令和3年版情報通信白書 第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd102100.html

NURO光の評判からメリット・注意点を徹底解説!料金や速度面から契約すべきはこんな人
https://getnavi.jp/digital/365129/

みんなのネット回線速度 光回線の通信速度ランキング
https://minsoku.net/speeds/optical/rankings

騙されるな!NURO光を使っている私が、料金や速度の評判を暴露します
https://tsunaga-ru.net/nurohikari-25407

【2021年】ADSL終了?いつまで利用可能なのか廃止・終了時期やADSLとは何か解説
https://www.nojima.co.jp/support/koneta/73474/

ADSLはいつ終了?乗り換え先のおすすめは?
https://dream.jp/ftth/tips_f/hikari38.html#h2-1

価格もスペックも、あなたにちょうどいいインターネット So-net 光 minico(ミニコ)
https://www.so-net.ne.jp/access/hikari/minico/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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