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電話詐欺のイメージ

トピックス 2020.10.09 一向になくならない電話詐欺。巧妙化した最新手口とは?

携帯電話の普及以降、詐欺の中でも電話を使った手口はよく用いられるメジャーな手法の1つとなっています。

特殊詐欺などについては警察や官公庁からの注意喚起の情報が多く出回り、その認知度は高まってきている一方でものの、認知度が高まるのにつれて手口は巧妙化し、詐欺の見極めが困難になってきているのが実情です。

今回の記事では電話を使った詐欺の最新手口よく使われる言葉キーワードなどをご紹介します。

今も起きている?特殊詐欺の発生状況と被害額

特殊詐欺の発生状況

警察庁が集計したデータでは、2020年に入っても特殊詐欺の被害件数は毎月約1000件超を記録しており、その被害が収まる傾向は見えていません。

被害額も毎月20億円前後となっており、発生件数から割り出すと1件あたり200万円と被害も非常に大きなものです。

警察や官公庁などから注意喚起が行われているものの、特殊詐欺が無くならない主な原因には、巧妙な手口が次から次へと生まれていることが挙げられます。

新たな手口に対して周知や対策を行っても、またすぐに新たな巧妙な手口が生まれるいたちごっこが発生してしまっている状況です。

多様化の一途を辿る電話詐欺の手口

電話詐欺でのなりすまし

最近の詐欺電話では、なりすましにより身分を詐称して電話をかけてくることが多い傾向にあります。

家族を騙るオレオレ詐欺だけでなく、官公庁職員や実在の店舗などを名乗ってくることもあるため、かかってきた電話はに気をつけなければなりません。

なりすましの事例で利用された電話相手は下記のように多岐に渡っています。

● 家族、親族
● 警察官
● 銀行員等の金融機関
● クレジットカード会社
● 弁護士
● 市役所職員などの官公庁職員
● 大手百貨店
● 家電量販店
● 駅員
● アダルトサイト運営業者

複雑な手口では、複数の立場の異なる人物から同一の電話番号に電話をかけて、さも実在する電話相手であるかのように見せかけた事例もあるようです。

また、なりすまし対象となる身分に加えて、電話の名目も種類が増えています。

● オレオレ詐欺(振込を依頼する)
● キャッシュカード等を預かる
● 投資詐欺
● 架空請求詐欺
● 還付金詐欺
● 融資保証金詐欺

ここまで挙げてきた「詐称する身分」「名目」の組み合わせを考えるとかなりのパターン数になりますが、以下の4つのケースで実際に確認されている謳い文句をご紹介しますのでご参考にしてみてください。

警察官を装ったケース

「あなたのクレジットカードが悪用されています。操作に必要なので暗証番号を教えてほしいカードを預けてほしい)」

「だまされた振りをして犯人を捕まえる作戦に協力してほしいので一時的に要求された金額を振り込んでください」

銀行員を装ったケース

「あなたのクレジットカードキャッシュカード口座が偽造され犯罪に利用されています。操作に必要なので暗証番号を教えてほしいカードを預けてほしい)」

市役所職員を装ったケース

医療費税金還付金があります。手続きに必要なので、一度振り込みを行ってください。」

家族、親族を装ったケース

交通事故を起こしてしまった」
「不倫をして慰謝料を請求されている」
会社のお金を紛失した」
「友人の借金の保証人になってしまった」

これらはあくまでも一例であり、ここでご紹介した以外のケースや謳い文句が使われる可能性ももちろん存在しますが、具体例を知っておくことで実際に連絡を受けた時の判断に役立つはずです。

電話詐欺の見極め、いざ直面した時の対策とは?

電話詐欺にあった時の対応

まず基本的なこととしては電話やメール、はがきで「お金」「キャッシュカード」の話が出たら「もしかしたら詐欺ではないか」と疑ってかかりましょう。

「振り込み」「カード類を預かる」というのも、怪しい手口の判断基準として考えられるキーワードです。

具体的な対策の1つとしては、自宅の電話を在宅中でも常時「留守番電話設定」にする方法があります。留守番電話に登録されたメッセージを確認してから折り返し電話をすることで冷静な判断を行いやすくなるでしょう。

実際に不審な連絡を受けた場合には、指示を受けた通りの行動を起こす前に次のことを一度検討するようにしてください。

● 怪しいと思うことには1人で判断を行わない
振り込みまたは引出しをする前に必ず家族や警察に相談する

犯人は考える間も無くすぐに行動に移させるよう言葉巧みに誘導してきますが、一度第3者に話すことで自分でも連絡の内容を客観的に判断できるようになります。

終わりに

特殊詐欺が一向に無くならないという事実は、実際に被害者となる人が出続けており、犯罪者のビジネスが成り立っていることを示しています。

自分自身は大丈夫と思っている場合でも、家族や親戚など周りにいる人と詐欺の対策について確認しておくことも大切です。

特殊詐欺を他人事だと思わずに「あなたの近辺でも十分に起こりえること」だと考える意識を持ちましょう。

【関連リンク】

・特殊詐欺対策(警察庁)
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki31/1_hurikome.htm

・ニセ電話詐欺の手口・事例(茨城県警察)
https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a01_safety/security/furikome_type.html

・「電話de詐欺」に注意!多発している手口の紹介(千葉県警察)
https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_fraud-refund.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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