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仮想通貨のイメージ

トピックス 2020.06.06 結局一過性だった?仮想通貨のブームとその後を振り返る

一時期、その投機性の高さから大きな話題となった仮想通貨。

ネット上はもとよりテレビのニュースでも大きく取り上げられ、仮想通貨の価値が高騰した時期に大きな利益を得た人も存在するようです。

最近では以前のように大きく注目されることは少なっていますが、最近では一部の仮想通貨がアメリカのスターバックスで利用可能になるなど現在進行形で活用が進んでいます。

今回は仮想通貨についてのブームを振り返るとともに、現在の仮想通貨を取り巻く状況について確認していきましょう。

結局、仮想通貨って何だったんだろう?

仮想通貨とは何か

仮想通貨とは「法定通貨(法貨)との比較において強制通用力をもたない、特定の国家による裏付けのない通貨」のことで言い方を変えれば「暗号化されたデジタル資産」であるといえます。

仮想通貨は電子データですが、法定通貨で行う取引と同様に交換、決済、送付(送金)、融資等で利用することができ、仮想通貨運用のための口座を作ることで、法定通貨との交換も可能です。

この電子上の取引データを1まとまりのブロックとして管理し、取引のたびに連なるように管理を行う「ブロックチェーン」の技術を用いることで、仮想通貨は偽造二重払いといった問題を回避できるように作られています。

仮想通貨のブームはいつだったのか?

仮想通貨のブームを振り返る

仮想通貨そのものについては、インターネットが普及し始めた1995年ごろより概念はあったといわれています。

そこに「仮想通貨」と名前が付けられ、実際に世の中に登場したのは2009年ビットコインでした。ナカモトサトシを名乗る人物により2008年に発表された論文をもとに、実用化されたのがビットコインです。

ビットコインは登場すると世界中の出来事と連動し、ハッキングによる流出やマネーロンダリング用途での利用、一部国での物品購入の違法化といった問題が発生しながらも価値を上げていきました

ピークが訪れたのは2017年後半、ビットコインを含む仮想通貨は高騰をみせました。2016年に10万円だったビットコインが、2017年には230万円の値を付けたのです。

このバブルはビットコインの分裂による資産の増加を狙った取引が活発化したことや「改正資金決済法」の適用によって、仮想通貨の利用が安心して行えるようになったことが背景にあると言われています。

しかし、その後ビットコインは先行きを不安視する人が増えたことや海外での取り締まりの強化によって価格が急落し、2018年に入ると2017年に記録した最高値の40%以下まで価格が暴落してしまいました。

仮想通貨は今どうなっているのか?

仮想通貨の今後

大きなバブルと暴落を経験した仮想通貨ですが、今の仮想通貨は落ち着きを取り戻した状況といわれています。

金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を組みあわせたフィンテックの1つとして投資・投機の対象として生き残り、多くの種類の仮想通貨が取り扱われています。

また、2020年の後半にはフェイスブックが「リブラ」と呼ばれる通過の発行を予定するなど新たな種類の仮想通貨も生まれようとしています。

リブラがこれまでの仮想通貨と違うのは、米ドルや日本円、シンガポールドルなどの複数の法定通貨と連動し、それらに裏付けされた仮想通貨となる予定であることです。

一方で、仮想通貨の周りも明るい話題だけではありません。

有識者からはマネーロンダリングに利用される可能性を指摘されている他に、量子コンピュータの登場で、仮想通貨が利用している暗号が解かれてしまう可能性も出てきました。

量子コンピュータを利用して仮想通貨を保護するための新たな暗号を作ることができるのかといった点など、仮想通貨関連の技術的な状況にも注目が集まっています。

終わりに

仮想通貨は今日も投資や投機の対象として取引されているものの、ギャンブル的要素の大きさなど投機としての側面が強く、将来的な見通しもはっきりしていないため、購入する際は慎重な検討が必要となります。

その一方、仮想通貨とともに生まれたブロックチェーンの技術は仮想通貨での利用に限らず、他の業界でも活用可能な技術として研究が進んでいるのも事実です。

信頼性の高い情報の記録技術はセキュリティが一層重要となるこれからの世の中で大いに活用する価値のある技術ですので、今後の展望や社会的な活用には目が離せません。


【関連リンク】
・暗号資産(仮想通貨)とは?暗号資産(仮想通貨)取引について知る(DMM Bitcoin)
https://bitcoin.dmm.com/about/trade

・仮想通貨「リブラ」発行計画を見直し 各国当局の懸念受け(産経新聞)
https://www.sankei.com/world/news/200417/wor2004170021-n1.html

・仮想通貨でもマネーロンダリング対策はできる(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22119270R11C17A0000000/

・ブロックチェーンとは データ分散管理、改ざん難しく(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22119270R11C17A0000000/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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