トピックス 2020.01.01 1年の始まりに防犯&詐欺対策を見直そう!
新年明けましておめでとうございます。
新たな年のはじまりを迎え、この記事をお読みになっている方も今年1年をどのような年にしようかと思いを巡らせているのではないでしょうか。
新年の抱負として新しい目標を考えるだけでなく、この機会にリアルとオンライン両方のセキュリティを見直しを行ってみませんか?
今回の記事では、防犯&詐欺対策をアップデートして、今年も1年を安全に過ごしていただくための情報をお届けします。
デジタルデバイス上をすっきりと
普段使っているデジタル端末の中はきちんと整理がされていますか?
パスワードやアプリの状態などをほったらかしにしていると、悪意のある人物から攻撃を受けてしまうセキュリティホールができやすくなってしまいます。
年末の大掃除に続いてデジタルたんまつもの中も綺麗に整理して、デジタル上の防犯対策をしっかりと行いましょう。
パスワード管理の見直し
普段使用しているパスワードはどれくらいの間、使い続けていますか?
また、セキュリティ上の観点から十分な強度がありますか?
異なるサービスやアプリで同じパスワードの使い回しをしていませんか?
分かっていてもパスワードの管理はどうしても面倒に感じてしまいがちですが、今回はそんなあなたに「コアパスワード」の活用をご紹介します。
これは、まず最初に「できるだけ長く」「複雑で」「覚えやすい」コアパスワードを決めて、パスワードを設定する際は「そのサービスを判別するための文字」を最初につけるという方法です。
コアパスワードの活用例(出典:IPA)
このような方法を取ることで、使い回さずに覚えやすいパスワードを作成することができますので是非試してみてください。
不要アプリの削除
昨年1年間に使わなかったアプリやサービスはありませんか?
1年間利用しなかったアプリは基本的に不要なものであることが多く、使わないまま放置しておくとセキュリティホールとなってしまうこともありますので削除することを考えましょう。
また、スマートフォンは便利なものですが、つい夢中になって使いすぎてしまうと多くの時間を費やしてしまいます。
総務省による2016年の調査では、スマートフォンを保持する10~20代の1日あたりの平均利用時間が2時間を超えるというデータも出ています。
限りある時間を有効に使うためにも、不要なアプリは都度削除するように心がけましょう。
OS、ソフトウェアのアップデート
よく分からないからといって後回しにしたソフトウェアアップデートはありませんか?
OSやアプリ、パソコンのソフトウェアアップデートは機能改善だけでなくセキュリティ上の脆弱性に対応して行われることが多く、アップデートを行わずに放っておくとサイバー犯罪の温床となってしまいかねません。
理想は常に最新化しておくことがベストですが、忙しくてなかなかできない方もいらっしゃると思いますので、この機会にアップデートを行って、セキュリティ事故を予防しましょう。
今年は1月14日にWindows 7、10月13日にOffice 2010の延長サポートが終了します。
該当の製品をご利用中の方は、Windows10やOffice365Plusといったバージョンアップや代替製品の利用を検討してみましょう。
セキュリティのためのルールを見直してみよう
インターネット上でのトラブルやオンライン・オフラインでの詐欺についてはあらかじめルールを設けておくことで被害に遭う可能性をぐっと減らすことができます。
メールの場合
メールを糸口とする詐欺には特定の電子メールを拒否したり転送したりできるフィルタリングも効果があります。
ご利用中の携帯電話キャリアやWebメールサービス各社がフィルタリングの方法を掲示していますのでそちらを参考にするとよいでしょう。
また、友人や知り合いになりすましたスパムメールも存在しますが、連絡先をきちんと登録し、メール以外の手段で本人に再確認するなどの基本的なルールを作っておくだけでも効果はあります。
SNSの場合
今や子どもでもスマホを持っていて当たり前の時代です。
小学生のスマホ保有率は年々増加しており、総務省の調べでは小学生全体で4~5割、5~6年生だと過半数がスマホを保有しているといいます。
スマホを使えばネットを経由としてSNS起点で世界中の人びとと交流が可能ですが、ITリテラシーの高くない子どもをターゲットとした犯罪事件も発生しています。
デジタル機器やSNSを使うためのルール決めや使い過ぎの対策については親子で日頃から話し合っておくようにしましょう。
家のセキュリティもデジタル化の検討を
家のセキュリティについて、一番わかりやすい犯罪は空き巣です。
警察庁による統計では、2016年の侵入窃盗の件数は76,477件でそれまでの調査で最多を記録しました。
住宅で発生した侵入窃盗の被害の内訳は鍵がされていない「無締まり」での件数が46.9%と最も多い件数となっています。
まずは当たり前のしっかりと施錠をすること。
家族で生活している場合は、いつ・だれが施錠を行うのかを明確にし、チェックリストを作るといった対策がシンプルですが効果的です。
また、人間が行う対策以外にも、防犯カメラや防犯アラーム、音や動く物体を感知して点灯するセンサーライトの導入といった防犯製品の活用も一度検討してみてはいかがでしょうか。
各種センサーとガードマン駆け付けが組み合わさったホームセキュリティも月数千円からのプランが登場していますので警備保障会社と契約をして、プロに守ってもらうというのも1つの方法です。
終わりに
何も起こらないのが一番望ましいことではありますが、何か起きた時に備えて予防や対策を取っておくに越したことはありません。
家のセキュリティでもデジタル端末のセキュリティでも、ことが起きてからでは取り返しのつかないのは同じです。
今年も1年間何事もなく過ごせるよう、日頃から実践できる対策をを実施しておきましょう。
【関連リンク】
・不正ログイン被害の原因となるパスワードの使い回しはNG~ちょっとした工夫でパスワードの使い回しを回避~(独立行政法人情報処理推進機構IPA)
https://www.ipa.go.jp/security/anshin/mgdayori20160803.html
・Windows 7 & Office 2010 2020 年 サポート終了(Microsoft)
https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/eos
・生活の中心になりつつあるスマホ(4年間の質的変化)(総務省)https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111120.html
・「親子で、もう決めましたか?ケータイ・スマートフォンのルール。」(一般社団法人電気通信事業者協会)
https://www.tca.or.jp/topics/2016/0201_724.html
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock