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新しい資産運用の選択肢

トピックス 2019.12.25 新しい資産運用の形。ソーシャルレンディングとその注意点とは?

お金を増やすための1つの方法として投資がありますが、新しく登場した投資の形態として「ソーシャルレンディング」と呼ばれる方法が存在します。

貯蓄はお金を安全に保管することを目的としてお金を預けることですが、投資は貯蓄とは違いお金を増やすことを目的に行う行為です。当然そこには大きな利益を得られるかもしれないメリットがありますが、失敗した場合には投資した金額を失うリスクも負わなければいけません。

今回は新しい投資の形態としてインターネット上で投資する人と借り手を結びつける「ソーシャルレンディング」について、その特徴や注意しなければならない点をご説明します。

ソーシャルレンディングの仕組み

新しい資産運用の選択肢

ソーシャルレンディングとは、お金を投資して増やしたい人(貸し手)とお金を借りたい人や会社(借り手)をマッチングして結びつけるサービスです。マッチングはインターネットを介して行われるため、金融サービスと情報技術を結びつけた「FinTech(フィンテック)」の1つとして注目されています。

貸し手と借り手の間にはソーシャルレンディング事業を運営する会社が入り、ウェブサイト上で資産運用したい個人から小口の資金を集め、それを借り手に融資します。

貸し手から見た場合は、銀行への貯金や国債よりは利率が大きく、株やFXのような値動きへの対応は不要です。小さな資本金から運用が可能なことも特徴で、株と比較して「値動きが無く流動性の低い」金融商品といわれています。

借り手からみると、会社に対してよりもプロジェクトに対しての融資の色が濃く、規模は銀行での融資よりも小さめであることが多いようです。

また、銀行に比べて少額の融資や柔軟でスピーディな審査が可能ですが、投資家への利回りを払うため金利は高くなりがちといった性質があります。

今までの投資とは異なるソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングを投資としてみた場合の主なメリットには次のようなものがあります。

利回りが大きい

銀行貯金や国債などに比べて利回りが大きく、多くの商品が3~10%の利回りです。商品によっては10%を超えるものもあります。

運用管理に手間がかからない

投資を開始した後の手間が少ないです。日経平均や為替のように日々価格が変動するようなことがなく、運用期間が終わるまで特に何もする必要はありません。

分散投資が簡単にできて国際分散も可能

商品の選び方により分散投資を簡単に実現できて、商品の選択により国際分散投資もできます。

安定したパフォーマンス

融資先の企業の貸し倒れが起きない限り、投資元本の減少はほとんどありません。
※ 貸し倒れについてはリスクとして記載がされています。

少額、短期でも運用が可能

商品にもよりますが、1万円程度から投資が可能です。多くの商品は3カ月~1年程度に運用期間が設定されており、10年もお金を預けておくような商品は見当たりません。

ソーシャルレンディングに潜むリスク

ソーシャルレンディングのリスク

ソーシャルレンディングは金融商品であるため当然リスクがあり、他の金融商品と同じように高い利回りの商品ほど大きなリスクが発生する傾向があります。

融資先が貸し倒れした場合、元本が減少する可能性がある

融資先の企業が業績悪化などの理由から返済ができない状態になることを貸し倒れといいますが、貸し倒れが発生した場合は当然投資家の元本にも影響が出ます。

投資期間中はキャンセルできない

投資の運用期間中の途中解約は基本的にはできません。そのため急に資金が必要となった場合でも、運用期間の終了まで待つ必要があります。

早期償還、延滞が発生する場合がある

投資先が予定よりも早く全額返済してきた場合や返済期限の延長を希望してきた場合に運用期間が変わることがあります。

借り手企業の詳細な情報がわからない

ソーシャルレンディングは2019年の11月時点では貸金業法にのっとり、借り手企業名をはじめとした詳細な情報を投資家が知ることはできません。

案件情報には運用期間や利回りなどの情報以外は概要レベルの記載しかなく、投資家側からは不透明です。

ソーシャルレンディング事業者が倒産するリスクがある

ソーシャルレンディングの運営事業者には設立から数年の比較的規模の小さい新興企業も多く、基盤が不安定なことがあります。

終わりに

ソーシャルレンディングはあくまで投資の一種であり、メリットとともに必ずリスクがあります。投資を行いたい場合には、必ずメリットリスクを総合的に考えてリスクの分散も検討する必要があります。

また、ソーシャルレンディングという仕組みそのものが比較的新しく、利用する上では制度や法整備も未熟な部分があるということを頭に入れておくとよいでしょう。


【関連リンク】

・投資の基本(金融庁)
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html

・FinTech(フィンテック)とは何ですか?(日本銀行)https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/kess/i25.htm/

・ソーシャルレンディングとは(SBIソーシャルレンディング)
https://www.sbi-sociallending.jp/pages/aboutsl

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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