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DuckDuckGoとは

トピックス 2019.08.30 クロームのライバル?知られざるプライベート重視ブラウザ「DuckDuckGo」

アメリカでは2013年に政府機関である国家安全保障局(NSA)がGoogleやYahooの協力を得てユーザーの通信の傍受や個人情報の収集を行っていたことが発覚し大きな問題となりました。

この例に限らず、個人情報をネット上で同意なく収集されることを嫌がる人たちの間で密かに人気を集めているのが「ダック・ダック・ゴー(DuckDuckGo)」という名前の検索エンジンです。

今回の記事ではこのまったく新しい検索エンジンである「ダック・ダック・ゴー」についてその内容やプライバシーに対する考え方を紹介します。

ダック・ダック・ゴーのポリシーはユーザーのプライバシーを守ること

DuckDuckGoの検索エンジン

(出典:DuckDuckGo)

ダック・ダック・ゴーは個人情報を一切保存することなく、ユーザーのプライバシーを守ることをポリシーとしていて、良質な検索と真の自由の両立を実現することをモットーとして掲げています。

通常の検索エンジンやショッピングサイトなどを使うと、パソコンやスマホなどに「クッキー(Cookie)」と呼ばれるファイルを作って、ログイン情報や過去の行動記録を保存することで、それらに基づいた新しい情報の提供や表示する広告の最適化が行われるのが一般的です。

しかしダック・ダック・ゴーでは「ユーザーの個人情報を記録せず」「ユーザーの検索履歴も保存しない」ことをポリシーとしていて、まさに「検索することだけ」をサービスとして提供していると言えます。

1日あたりの検索件数は3,000万件以上も

ダック・ダック・ゴーはここ数年で急速に利用者数を伸ばしていて、公式サイトでは1日の検索数などのデータを公開していますが、こちらのグラフを見るとかなりの勢いで利用者数が伸びていることが分かります。

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ダック・ダック・ゴーの検索ボリューム(出典:DuckDuckGo)

2018年の11月には1日あたりの検索数が3,145万件に達し、2019年8月時点では1日に3,400万件以上の検索回数を記録しています。

グーグルの検索回数は2016年時点で年間2兆回で、1日にすると約5.4億回となりますのでダック・ダック・ゴーの検索ボリュームはグーグルのおよそ0.07%ほどであるようです。

一方で、スマホやタブレットのアプリを使って検索を行うユーザーが増えたことで、グーグルなどの検索エンジンの利用者は数年前から減少傾向にあるようです。

広告費の割合を見ると、2012年時点でグーグル検索のシェアは82.8%、アプリなどが5.4%だったのに対して、2016年時点ではグーグルが64.2%、アプリなどが29.7%と検索エンジンの利用が相対的に減っていることが分かります。

ダック・ダック・ゴーはかなりの勢いでユーザー数を伸ばしており、今後個人情報に関する大きな事件が起こったりプライバシーに関する世の中の意識が高まったりしていけば、今まで以上のペースでユーザーを獲得していくこともあるかもしれません。

ダック・ダック・ゴーの使い方

DuckDuckGoの使い方

グーグルやヤフーといった検索エンジンと同じように、ダック・ダック・ゴーのサイト(https://duckduckgo.com/)へアクセスして調べたい言葉を入力すると、関連するサイトを表示してくれます。

またサイトへ直接アクセスする方法の他に、ダック・ダック・ゴーをスマホから使う場合の方法についてもご紹介します。

iPhoneでダック・ダック・ゴーを使う方法

iPhoneではiOS8以降では、Safariでの検索にダック・ダック・ゴーを選ぶことができます。

「設定」の「Safari」から「検索エンジン」と遷移すると[Google]、[Yahoo!]、[Bing]に並んで[DuckDuckGo]を選択することができるのでこちらをタップすれば設定完了です。

Safariを開いて検索を行うと、検索結果がダック・ダック・ゴーを使って行なった検索結果になっています。

Androidでダック・ダック・ゴーを使う方法

Googleプレイストアからアプリをダウンロードすることができます。

20万件近くダウンロードされている中、☆が4.7とかなり高い評価を得ていることが分かります。

終わりに

検索精度の高さという点では、ダック・ダック・ゴーよりもやはりグーグルに軍配が上がりますが、普段使っていない検索エンジンを使うことでいつもとは違った情報を手に入れられる可能性が高まります。

インターネット上では、自分と同じ意見や考え方を持っているグループの中で起きているニュースや情報にしか触れなくなってしまう「フィルターバブル」という言葉もありますが、ネット上でタコツボ化してしまわないためにいつもと違うブラウザを使ってみるのもいいかもしれません。

【関連リンク】

・Google now handles at least 2 trillion searches per year(Search Engine Land)https://searchengineland.com/google-now-handles-2-999-trillion-searches-per-year-250247

・Google検索の利用者が減少傾向に。その背景とは(WEB LAB)
https://www.weblab.co.jp/staff/other/4594.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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