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フェイクニュース

トピックス 2019.08.02 フェイクニュースを見抜くには?3つのポイントを徹底解説

インターネット上には虚偽と事実、さらには事実のように書かれた個人の意見など、様々な情報が玉石混淆にひしめき合っています。

だからといってインターネットから情報を得ないわけにはいきませんし、そもそも新聞や雑誌やテレビであってもその内容を100%信頼できるというわけでもありません。

今回の記事では、そんな情報の海からフェイクニュースに騙されることなく情報を手に入れるための方法を解説します。

偽のニュースが世の中を狂わせてしまう時代に

フェイクニュースの事例

「フェイクニュース」という言葉に大きな注目が集まった背景には、2016年のアメリカ大統領選挙で出馬したドナルド・トランプ氏についての数々のフェイクニュースサイトが誕生したことがあります。そのサイトの記事はフェイスブックで大規模に拡散され、選挙結果にも影響したのではないかと噂されたほどです。

日本でも2016年の熊本地震の際には「動物園からライオンが逃げた」という嘘のつぶきがツイッター上で数万回以上リツイートされるなど、フェイクニュースはいまや大きな問題となっています。

こうした事態を受けて、グーグルでは「広告が虚偽のニュースサイトに掲載されないよう規定を変更する方針」を明らかにした他、フェイスブックではフェイクニュースをフィルタリングする仕組みを強化するなど各種ソーシャルメディアでも様々な対策が行われています。

日本では若者ほどフェイクニュースに騙されやすい傾向にあり?

調査会社のテスティーとMMDLabは2019年7月3日に、両社が共同で実施したフェイクニュースに関する調査の結果を発表しました。

調査はスマートフォンを所有する18歳~69歳の男女1,533人を対象に行い聞き取りを行なったもので、その結果を見ると、フェイクニュースに騙されたことが最も多かったのは20代(37.7%)であることが分かりました。

フェイクニュースに騙された経験

(出典:MMD研究所)

また、「フェイクニュースを見破る自信がある」割合についても若い年代ほど多い傾向にあり、最も自信があると回答したのは10代で43.7%、次いで20代が34.7%となっています。

フェイクニュースに騙された経験

(出典:MMD研究所)

一般には高齢者の方がデジタルリテラシーが低く、加齢による認知機能の低下によってデマに惑わされやすいと考えられていますが、若者にも「自分が騙されるはずがない」といったような思い込みが存在してフェイクニュースを信じてしまいやすくなっているのかもしれません。

いずれにせよ、年齢に関係なくデジタルリテラシーが欠如していると、フェイクニュースに翻弄されてしまうのは明らかですので、偽情報を見抜くためのスキルを身に付けていくことが大切です。

フェイクニュースに騙されないための3つの対策

フェイクニュースを見破る自信

それではフェイクニュースに騙されないための方法について見ていきましょう。

まずは情報の出どころを確認すること

目を引く情報を見つけた時にも、まずは記事の見出しだけで判断せず、内容までしっかり読みましょう。基本的なことですが、先入観や決まり切ったイメージを持って記事を読んでしまうと、内容が誤っていた場合に気づくことができません

その上で、記事の著者掲載されているメディア掲載時期などをチェックします。外部リンクなどの情報源が使用されている場合は、参照元の情報が正確であるかを確認することも大切です。

複数の情報を見比べること

続いて、ネット情報であれば、テレビ新聞、雑誌など他のメディアではどのように伝えられているのかを確認してみましょう。同じネットであっても、1つの記事だけで判断せず、他のサイトや他の記事で報じられている内容をチェックすることが大切です。

また、ソーシャルメディア上で広がっている情報については、その投稿者のプロフィールや、似たような内容での投稿が繰り返し行われていないかなど一歩引いて考えてみることで偽情報に惑わされてしまうリスクを下げられます。

他にもSNSには、自分の興味のある情報や自分の見たい情報だけをフォローしてしまうという特性がありますので、自分の意見とは違う人普段あまりチェックしないような人の発信に目を向けておくようにすることも大変効果的です。

正しいと思って誤った情報を発信してしまうこともあると頭に入れておく

人間ですから注意をしていたとしても間違った情報を発信してしまう場合がどうしても存在します。

勘違いや確認不足などは避けることができない部分がありますので、そのことを頭に入れておくと、誤っている情報を鵜呑みにしてしまいそうな時にも、一歩立ち止まって考えることにつながるのではないでしょうか。

また、人は誰でも間違えてしまうということを意識しておくことで、もしも自分が誤った情報を発信・拡散してしまった際にも素直に訂正するというアクションを取りやすいはずです。

終わりに

受け取る側が信じたいと思っている情報は、例えそれが嘘であってもすばやく世界に広がってしまいます。

フェイクニュースには時として1つの国の方向性すら変えてしまう可能性があることを考えれば、フェイクニュースを自分には関係ないことで済ませることはできません。

情報が溢れているこの時代こそ「その情報は本当なの?」と疑ってかかるよう姿勢を大切にしたいですね。

【関連リンク】

・フェイクニュースを見破れるかどうか、見破る自信があるのは30.1%、約7割が「見破る自信ない」 見破る自信は中高生より16.9ポイント低い(MMD研究所)
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1805.html

・米グーグル、虚偽ニュースサイトへの広告掲載を規制へ(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/alphabet-advertising-idJPKBN13A079

・Facebook takes a new crack at halting fake news and click bait(USA TODAY)
https://www.usatoday.com/story/tech/news/2017/05/17/facebook-fine-tuning-its-filters-clickbait-and-fake-news/101784448/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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