トピックス 2019.03.22 スマホにウイルス感染の警告が表示される!フェイクアラートの原因と対処法
スマホの画面に突然、「ウイルスに感染しています」という警告が表示されたら、どうしますか?思わずクリックしてしまう方もいるのではないでしょうか。このような画面は「フェイクアラート」と呼ばれ、近年問題視されています。 今回は、スマホにウイルス感染警告画面が表示される原因と、表示された時の対処法や予防策についてご説明します。
スマホにウイルス感染の警告が表示された!
スマホでインターネットを閲覧したりアプリを使ったりしている時に、突然「ウイルスに感染しました!」と警告画面が表示されることがあります。
このような警告は、本当にウイルスに感染した際に、ウイルス対策ソフトが表示させることがあります。しかしブラウザやアプリを使用中に突然表示されるこのような画面は、実際には偽の警告画面であることがほとんどです。
このようにユーザーをだまして動揺させる偽の警告画面のことを「フェイクアラート」と呼びます。
ウイルス感染の警告画面が表示される原因

スマホで利用できる無料アプリを使ったり、ブラウザでWebサイトを閲覧したりしている時、画面のどこかに広告が表示されることがあります。広告が表示されること自体は悪い事ではありません。しかし、一部の広告には「ウイルスに感染しました」などの偽の警告画面が表示されるものがあります。
さらに偽の警告画面のメッセージにはこれら問題を解決するためとして不審なアプリのインストールを促す悪質なものもあります。
このような偽の警告画面の正体はネット広告です。なぜこのような偽の警告画面が表示されてしまうのでしょうか。主な原因として2点紹介します。
提供元が不明なアプリをインストールしている
提供元がよくわからない開発者のアプリの一部には、使用中に故意に偽の警告画面が表示される広告が仕込まれている場合があります。特にAndroidのスマホでは「提供元不明のアプリ」をインストールできる設定があり、これが有効な場合、Google Play以外で公開されている危険なアプリのインストールが可能になってしまいます。
Cookie(クッキー)により閲覧履歴が追跡されている
ブラウザにはCookieと呼ばれる小さなデータを保存できる機能が備わっています。Cookieの情報を利用する事で、ユーザーの閲覧履歴や行動履歴から、別のWebサイトを閲覧している時にも、別のWebサイトで表示されたものと同様の広告が表示されることがあります。これが偽の警告画面が繰り返し表示されてしまう原因になります。
偽の警告画面が表示された時の対処法

偽の警告画面が表示されてしまったら、どうしたらよいのでしょうか。実は偽の警告画面が表示されているだけの状態では、それほど大きな実害はありません。
しかし、いくら実害がないとはいえ、何度も表示されると不快に感じる方もいることでしょう。こちらでは、偽の警告画面が表示された時の対処法を3つ紹介します。
偽の警告画面が表示されたアプリやブラウザを閉じる
もしスマホを使用中に偽の警告画面が表示されてしまったら、表示されているメッセージを無視して、画面ごとアプリやブラウザを閉じて終了させましょう。ブラウザの戻るボタンですと、繰り返し偽の警告画面が表示されることがありますので、アプリやブラウザごと終了させる方法がおすすめです。
不審なアプリをアンインストールする
「あのアプリをインストールしてから偽の警告画面が頻繁に表示されるようになった……」など思い当たるアプリがあれば、まずはそのアプリをアンインストールしましょう。また「広告が表示されます」と説明があるアプリはなるべくインストールしないことも重要です。
ブラウザの閲覧履歴・Cookie・キャッシュを削除する
スマホのブラウザの設定画面から、過去に閲覧した履歴・Cookie・キャッシュの情報を削除します。これらには偽の警告画面の情報が含まれている場合があるので、再度表示されなくするためにまとめて削除します。
まとめ
攻撃者は偽の警告画面を悪用し、ユーザーにアプリをインストールさせて金銭的収入を得ることを目的としています。つまり偽の警告画面自体は無害であることがほとんどです。
しかしスマホを使用中にいきなり偽の警告画面が表示されたら、初めての人は慌ててしまうかもしれません。しかし偽の警告画面の実体はただの広告です。表示されているメッセージに惑わされず、まずは落ち着いて本記事で紹介した方法で対処してみてください。
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:Adobe Stock
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