トピックス 2019.02.12 ペアレンタルコントロールとは？インターネットの危険から子どもを守ろう

見知らぬ誰かや何かとつながってしまうため、取り返しのつかない事態が起こる危険性をはらんでいるのが、インターネットです。たとえば、こんなトラブルがあります。

実際に会ったことがなく、SNSやコミュニティサイトで知り合った人とのトラブルです。子どもに「自分は良い人」と思わせておいて実際に会うように仕向け、子どもに猥褻な行為を加える、子どもに裸や下着姿の写真を要求する、などの性犯罪につながる危険性もあります。

オンラインゲームにはゲームを有利に進めるための、ゲーム内通貨やレアアイテムといったいわゆる「課金」が必要な有料のコンテンツがあります。子どもは競争心をあおられて少額のつもりの課金が積み重なってしまい、結果的に高額になってしまうケースも。
国民生活センターの調べによると、アプリやゲームに10万円以上課金しているのは成年よりも未成年の割合の方が高いのだそうです。

メールに書かれたURLをクリックするとファイルがダウンロードされ、実行してみると「この電話は暗号化された。元に戻してほしければ〇万円振り込め」と表示された……このように携帯電話を人質に取って金銭を脅し取るなど悪質な行為をするプログラムを「ランサムウェア」と呼びます。
子どもに限らず、人は危険を感じるとつい焦って対処してしまいがちですが、十分気をつける必要があります。

このような子どものインターネットトラブルにおける対策のひとつが、「ペアレンタルコントロール」です。ペアレンタルコントロールとは、パソコンやスマートフォン、ゲーム機などに制限をかける機能を指すこともありますし、親子で子どもの電子機器の利用状況を把握して使い方を話し合う、などの教育にも使われる言葉です。
親による電子機器への利用制限として使われるペアレンタルコントロールには、下記のような機能があります。

青少年にとって有害なサイトにアクセスできないようにします。

課金のあるアプリなど子どもに使わせたくないアプリを設定することができます。

スマートフォンの利用時間を制限する機能です。

ペアレンタルコントロールという機能があることを踏まえて、ご家庭では下記のようなことに注意し、親子で正しいネット利用について考える機会を作りましょう。

インターネットは知識を深めることができる有用なツールであり、その反面有害情報に触れたり、個人情報を知らずに流出してしまったりする可能性があります。知らない誰かと会うこと、個人情報が流出することの危険性はしっかりと教えるようにしましょう。

SNSにアップしたい写真に、子どもや許可を取っていない知り合いの顔が写っている場合は注意したいところ。顔だけでなく、背景に学校名や保育園・幼稚園、電柱や家の門などに住居表示（街区表示板）が写っている場合も、場所が特定される可能性があります。

パソコンやスマートフォンを使う時は、連絡手段や勉強のための調べものなど、「何の目的で使うのか」を確認しましょう。
その上で、「見知らぬ人と電話したり会ったりしない」「ネット上に名前や住所、電話番号などを書き込まない」「勝手に課金しない」「友達の悪口は書かない」などルールを決めたいところです。子どもがインターネットについて理解するようになれば適宜ルールを改定することも、インターネットの有効利用のためには大事だといえます。

不適切なサイトをブロックしてくれるフィルタリング、スマートフォンの使いすぎを防ぐ時間制限など、ルールに合わせて機能を設定するようにしましょう。

今回は、子どもをインターネットトラブルから守る「ペアレンタルコントロール」についてご紹介しました。
IT技術は日々進歩しており、大人よりも子どもの方がいち早く進歩に順応することもあります。しかし最新技術が子どもに与える影響を考えるのは、人生経験豊富な大人の役目です。親自身がインターネットの便利さだけでなく危険性も理解し、子どもに安全なインターネットの楽しみ方を教えてあげてください。

TEXT：セキュリティ通信 編集部
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