Sony
Sony
赤十字国際委員会、サイバー攻撃被害で51万人の個人データ流出

ニュース 2022.02.01 赤十字国際委員会、サイバー攻撃被害で51万人の個人データ流出

赤十字国際委員会(ICRC / スイス・ジュネーブ)は、1月19日(中央ヨーロッパ時間)、スイスにある業務委託先がサイバー攻撃を受け、同委員会の持つ51万5000人以上の個人データが流出したことを発表した。

ICRCは、主に紛争地において戦闘の犠牲となっている人々のため、さまざまな支援活動を行っている組織。

暴力の犠牲となっている人々の支援と保護、生活の自立支援、食料・水・避難所の提供、離散家族の連絡回復・再会支援事業、戦争捕虜や被拘束者の訪問、戦傷外科やトラウマケアなどにも対応している。

今回流出した個人情報には、紛争地域で犠牲者となっている「弱い立場にある人々」の氏名、所在地、連絡先、そして業務委託先であるスイスの業者名なども含まれていた。

同委員会のロバート・マルディーニ事務局長は、攻撃者に対して声明を発表。データの重要性を訴え、「このデータを販売したり、悪用したりしないでほしい」と強く呼び掛けた。

行方不明者との再会プログラムも停止中

赤十字国際委員会は、今回のサイバー攻撃についての詳細は明らかにしていないが、身代金要求型サイバー攻撃ではないと伝えている。

情報漏洩の事実についても、現時点では不明だ。

しかし、この攻撃の結果、「Restoring Family Links」(家族のつながり回復)という紛争や災害で離れ離れになった家族を再会させるためのプログラムが停止に追い込まれた。

同プログラムは、1日平均12人の行方不明者を家族と再会させることに成功している大事なプログラム。

すでに紛争被害に遭い、苦痛を強いられている人々が、さらに苦痛にさらされてしまっている。流出した個人情報が今後どう扱われるのか、非常に心配なニュースだ。

【関連リンク】

・赤十字国際委員会、サイバー攻撃で51万人以上の行方不明者などの個人情報が漏えい(IT media)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2201/20/news089.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

あなたの大切なパソコン・スマホを守ります!
世界が認める総合ウイルス対策ソフト

カスペルスキー

この記事を気にいったらいいね!しよう

セキュリティ通信の最新の話題をお届けします。

ページトップ