ニュース 2021.12.09 ヤマト運輸の配送スタッフ「EAZY CREW」の積荷作業をARで可視化、業務効率化へ
ヤマト運輸は、2020年6月から、消費者がECを通じて購入した商品を、消費者の希望する受取方法で届けるサービス「EAZY」をスタート。配送スタッフを「EAZY CREW」と呼んでいる。
1万6000人いる「EAZY CREW」の業務効率化を目指すにあたり、同社が注目したのは、配送商品のトラックへの積荷作業だ。
2020年6月から、スイスのチューリッヒに本社のある Scandit のAR技術「Scandit Barcode Scanner SDK」を「EAZY CREW」の業務用スマートフォンアプリに導入して、実証実験をスタートした。
同システムを使うと、荷物に貼られた伝票をスキャンするだけで、配送の順番を考慮したトラックへの積荷位置、積み込む順番などを、スマートフォンの画像で視覚的に指示を受けることができるようになる。
考えずに適切な積荷作業を行うことができるため、時間短縮が可能になるというわけだ。
ヤマト運輸、技術を活用したアイデアで業務効率化や匿名配送などを実現
ヤマト運輸は、11月5日、Scandit の「Scandit Barcode Scanner SDK」を使った効率化システムを東京都内の配送センターに導入。2022年には他の地域での導入も始まる。
同社は、今後、Scanditの技術をさらなる業務効率化の検討に取り入れていくという。
ヤマト運輸といえば、メルカリと業務提携し、購入者も出品者も互いの氏名や住所を知ることなく商品のやりとりができる配送サービス「らくらくメルカリ便」を運用している。商品受取人の住所は、配送伝票のQRコードで表示されていて、ヤマト運輸の配送スタッフのみがこのQRコードを読み取れるという仕組みだ。
多くの人が日常的に使う機会も増えているQRコードやAR技術も、その活用方法はアイデア次第で無限大だ。業務効率化、個人情報保護以外にも、日常業務の様々な改善に役立てられる可能性がある。
【関連リンク】
・ヤマト運輸、パートナー業務をDX 積み込み指示自動化(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC223DY0S1A121C2000000/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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