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英国政府、スマート家電のセキュリティ対策強化で工場出荷時の「初期設定パスワード」を禁止

ニュース 2021.12.07 英国政府、スマート家電のセキュリティ対策強化で工場出荷時の「初期設定パスワード」を禁止

英国政府は、11月24日(現地時間)、インターネットに接続できるスマートデバイスのセキュリティ対策のための「製品セキュリティおよび電気通信インフラストラクチャ法案」(Product Security and Telecommunications Infrastructure Bill:PSTI)を議会に提出したことを発表した。

2018年、IoTデバイスを製造するメーカーに対して示した行動規範に、法的拘束要件を付与した形だ。

具体的には、スマートフォンやスマートスピーカー、スマート家電、監視カメラ、ホームルーターなど、あらゆるIoT家電デバイスに、工場出荷時の初期設定として「password」や「12345」といった推測しやすいパスワードを設定しておくことを禁止するというもの。

パスワードは一個体につき一つであるべきで、ユーザーが使用を開始する際に、初めて設定するものでなければならないとされている。

米国カリフォルニア州では、2020年に同様の法案が法制化された。

家のなかのスマート家電ももれなくサイバー攻撃の的に!

IoT家電の普及により、PCやスマートフォンのみならず家中に進出したネットワーク接続機器がサイバー犯罪の矛先として狙われている。

英国政府は、PSTI法案に、IoTデバイスのセキュリティ対策に関する消費者への説明責任なども盛り込んだ。

メーカーは、脆弱性を発見したユーザーが報告しやすい対応窓口を設ける必要があること。また、製品のソフトウェアは常に最新バージョンにアップデートし続ける必要があることなどをユーザーに伝える説明義務もある。

違反した場合には、最大1000万ポンド(約15億円)か、総売上高の4%分の罰金が科される。

スマート家電がウイルスに感染した場合、機器が知らせてくれるのだろうか、どう対処すればいいのだろうか、など、分からないことも多いのは確かだ。

IT知識に疎くても、個人情報や家庭内ネットワークが守られるよう、ソフトウェアの自動更新機能のようなセキュリティ対策が、どの製品にも満遍なく施され、セキュリティアップデートを忘れても問題ないくらい使い勝手が進化していくことを祈りたい。

【関連リンク】

・英国でIoT機器の共通デフォルトパスワードを禁止する法案成立。違反機器は販売禁止に(engadget)
https://japanese.engadget.com/uk-law-password-034025204.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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