ニュース 2021.10.30 ヤフーのコメント欄、人権侵害コメントなど一定数に達すると自動非表示になる対策
インターネットニュース配信サービス「Yahoo!ニュース」は、10月19日、健全な言論空間をつくっていくため、2007年から設けてきたコメント欄に関し、「誹謗中傷、人権侵害、差別などにあたる投稿」「記事に関係のない投稿」についての対策を一層強化すると発表した。
対策強化のため導入された機能は、コメント欄の自動非表示対応。
AIにより、一定数以上のコメント投稿と違反コメントがあると判断された場合、コメント欄は自動的に閉鎖され、非表示になる。
非表示対応の判定基準は、客観性が重視されたものになっているという。
ヤフーニュース、健全な言論の場づくりに活用されるAI技術
同社は、これまでも、不適切投稿を削除するため、24時間体制の人的パトロールを行い、加えて2018年からは、自社開発のAIモデル、深層学習特化型スーパーコンピューター「kukai」(空海)も活用して、不適切投稿の削除を強化してきた。
2020年7月には、不適切投稿を複数回にわたって行うユーザーに対して注意喚起を行い、投稿ができなくなる旨の警告を表示する機能を追加。
これを不服とするユーザーには、異議申し立てのための問い合わせ窓口も用意している。
しかし、こうした対応も空しく、誹謗中傷などのコメントは後を絶たないという。
コメント欄は自由な意見を交わせる場として、うまく使われれば、意見交換の場として育つこともあるのかもしれないが、実際には、個人的な感情のはけ口として使われたり、また、選挙活動などの際には、世論をコントロールする場として利用される傾向もあるという。
同社は、10月の衆議院選挙に際し、政治ニュースへのコメント記入時には、「虚偽の事実、名誉毀損や侮辱等にあたる投稿は法令に違反する場合がある」といった注意喚起を表示する。
【関連リンク】
・ヤフー、コメント欄をAI判断で非表示に 誹謗中傷対策(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC199JN0Z11C21A0000000/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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