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米司法省、アラブ首長国連邦に雇われた元NSA職員3人に罰金1億8千万円

ニュース 2021.10.07 米司法省、アラブ首長国連邦に雇われた元NSA職員3人に罰金1億8千万円

元アメリカ国家安全保障局(NSA)所属の3人が、9月14日、起訴猶予を締結し、米司法省に対し、3年間で合計168万5,000ドル(約1億8,500万円)の罰金を支払うことで合意をした。

元NSA職員の3人は、国際武器取引規制に反したハッキングツールの開発に関与し、米当局の警告を無視したうえで、アラブ首長国連邦(UAE)政府を支援し続けたことに関して責任を追及されていた。

米諜報工作員、攻撃なしでiPhoneをハッキングする驚異的ツール「Karma」の開発に関与

3人が関与していたのは、アラブ首長国連邦(UAE)で活動するサイバー犯罪集団「Project Raven」で使用されていたハッキングツール「Karma」の開発。

Project Ravenでは、元米政府情報機関の諜報工作員などが雇われて活動しており、彼らによれば「Karma」は強力なハッキングツールであり、電話番号やメールアカウントを「自動ターゲティングシステム」にアップロードするだけで、iPhoneへのリモートアクセスが可能になるものだったという。

つまり、サイバー攻撃などを仕掛ける必要もなかったという点で驚異的なツールであったということだ。ただし、Android端末に関しては、ハッキングも電話の傍受も不可能だったと伝えられている。

起訴猶予中となった3人は、機密情報を扱う職員に対して付与されるステータス「セキュリティクリアランス」を米国のみならず外国においても剥奪され、今後の就業についても制限が設けられるという。

【関連リンク】

・UAEのスパイ活動に関与疑いの3人に罰金1.8億円--VPN大手の幹部も(CNET Japan)
https://japan.cnet.com/article/35176780/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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