ニュース 2021.07.17 国際ネット企業連盟AIC、個人情報保護法改正にのぞむ香港政府への書簡を公開
アジアインターネット連盟(AIC - ASIA INTERNET COALITION)は、香港政府が検討している個人情報保護法の改正に懸念しているとして、6月25日に香港政府に書簡を送り、7月5日、この内容を公開した。
AICは、Facebook、Google、Twitte、Appleをはじめ、Google、Yahoo!、eBay、LinkedInなども参画している、国際的にインターネットビジネスを展開する企業の連盟。2010年に香港で設立し、シンガポールを拠点に政策への提言などを行っている。
AICは、この書簡で、香港政府が同法の改正をこのまま進めれば、連盟企業は、香港でのサービスを停止する可能性もあるとしている。
法改正は、香港民主化デモで晒された暴力警察官の個人情報保護
香港では、2019年に民主化デモが激化。暴力をふるう警察官の姿などがSNS上で公開された。香港政府は、警察官の個人情報がWeb上で晒されたことに対し、こうした行為を警戒し、これを違法とすることで、取り締まりを強化したい考えだ。
AICの書簡では、SNS上での個人攻撃に対する懸念については共感を示す一方で、何を晒しあげと解釈するかは曖昧であり、投稿したユーザーやプラットフォーム企業にまで、刑事罰が科せらる可能性があることを懸念していると伝えている。
香港政府は、改正に対して強気であり、今後もひきつづき、AIC加盟企業に対して理解を求めていく考えだ。
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・ネット企業、香港でサービス停止も データ保護巡り業界団体が警告(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/hong-kong-tech-idJPKCN2EB15Y
TEXT:セキュリティ通信 編集部
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