ニュース 2021.06.27 Apple、アカウント登録時にもパスワード不要になる新技術
米Appleは、6月7日(米国時間)、世界開発者会議(WWDC - Worldwide Developers Conference)初日の基調講演において、iOS15にむけた期待の機能アップデートにくわえ、セキュリティに関する新情報も公開した。
Appleが、新たにテストを開始したのは「passkey」という認証技術。
これまでは、アプリでもWebサイトでも、初回アカウント登録時には、パスワード入力は必須手順だった。
しかし、「passkey」機能を使えば、アプリごとにパスワードを考え、入力し、覚えておく、という一連の動作が必要なくなり、いつでもどのアプリに対しても、Face IDやTouch IDを使うことで、本人確認ができる。
もうパスワードを忘れないように工夫をこらしたり、盗まれる心配をする必要がなくなるというわけだ。
Apple・Microsoft・Google、パスワード不要世界へ邁進中
昨今、パスワードは、セキュリティ対策としては非常に脆弱と言わざるを得ない状況だ。
Microsoftも数年前からパスワードレス化を目指しており、3月には、クラウドサービスのMicrosoft Azureにおいて、パスワードレス認証を開始。また、Googleも、パスワードレスの世界を目標に、現段階では、二段階認証を導入している。
Appleの「passkey」機能は現在テスト中で、iOS15やmacOS Montereyに「iCloudキーチェーン」の一部として、テスト搭載される予定だという。
さらに今回から、もし、iOS14が気に入っていて、iOS15に即時アップデートをしたくない場合でも、セキュリティアップデートのみiOS15仕様に更新することが可能になる。
個人情報を守るためとはいえ、パスワードの保護には、誰もが疲れ果てているといっても過言ではないだろう。新技術が日常になる日を楽しみに待ちたい。
【関連リンク】
・アップル、パスワード不要の認証技術「passkey」のテストを開始(ZDNet Japan)
https://japan.zdnet.com/article/35172197/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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