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牛肉ラム肉の世界最大加工業者JBSがランサムウェア攻撃で操業一時停止

ニュース 2021.06.13 牛肉ラム肉の世界最大加工業者JBS、ランサムウェア攻撃で操業一時停止

世界最大の食肉加工業者として知られるJBS(ブラジル・サンパウロ)が、5月31日、ランサムウェア攻撃を受け、北米とオーストラリアの施設においてシステムに障害が発生し、操業を一次停止するなどの被害が出ていることを発表した。

JBSの従業員は全世界で25万人超、生産工場は世界に300以上あり、牛肉やラム肉の加工・冷凍食品製造では世界一位の製造量だ。

米Bloombergによれば、今回の被害により、世界の10か所以上の工場で、従業員の自宅待機や加工処理できない家畜を農家に戻すといった作業が行われたという。

JBSののシステムは、6月1日に復旧し、3日から操業を再開した。

ロシアハッカー集団、世界中に影響を蔓延させるサプライチェーンを攻撃

米連邦捜査局(FBI)は、今回の攻撃がロシアのハッカー集団「Revil(レビル)」通称「Sodinokibi(ソディノキビ)」によるものと判断しており、国土安全保障省サイバーセキュリティ庁(CISA)と連携して捜査を進めている。

ロシアのハッカー集団によるサイバー攻撃は、大手企業や政府機関など、最もセキュリティ対策に力を入れているといえる組織を攻撃していく。さらに、今回のように、企業のみならず、食肉加工業のような世界のサプライチェーンを脅かす攻撃も仕掛けるようになった。

世界中に拠点をもち、世界同時進行で連携をとりながらビジネスを展開している企業では、関連会社のどこかに穴があれば、そこから攻撃を仕掛けられてしまう。鉄壁のセキュリティウォールを築くことは容易ではないだろう。

しかし、一企業が身代金要求に応じてしまえば、別の世界企業がおなじ攻撃を受ける可能性も高まる。こうした大規模システムの脆弱性をどう改善していくべきなのか、課題は尽きない。

JBSは、身代金要求について、要求金額や支払いを行ったかどうかは公表していない。

【関連リンク】

・世界最大級の食肉加工メーカーJBSにサイバー攻撃でライン停止 ロシア関与と米連邦政府(ITmedia)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2106/02/news067.html

 

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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