ニュース 2021.04.25 GPUのNVIDIA、世界最大級のAIイベントでCPU参入を発表
米半導体大手のNVIDIAは、4月12日(米国時間)、これまで主力だったGPU(画像処理装置)に加え、CPU(中央演算処理装置)領域にも参入することを発表。この日、同社が開催した世界最大級のAIイベント「GTC2021」で、CPU「Grace」を披露した。
同社のGPUとGraceは、一緒に使うことで、機械学習の計算速度が最大10倍になるという。
英半導体設計大手ARMの基本設計を利用し、米Hewlett Packard Enterpriseがスーパーコンピューターに仕上げる。その後、米エネルギー省ロスアラモス国立研究所、スイスの国立スーパーコンピューターセンターに収められ、2023年より稼働予定だ。
話し相手はチャットボット? どんどん身近になるAIとの会話
CPUは、これまで米Intelの独占の牙城だった。
しかし、AIの目覚ましい進化に合わせるように、Amazon、Google、MicrosoftなどのIT大手が次々に独自の半導体開発を始めている。
わたしたちユーザーも、チャットボットなど日常でAIと接する機会は格段に増えた。何かを調べるために企業のホームページを訪れると、サイトの端にいつでも質問できるようにチャットボットが立ち上がり、簡単な質問にはAIが答えてくれる。
また、閲覧履歴に合わせて、自動的にオススメの商品を推薦するシステムなども、AIによるものだ。AIの活用領域は日常のあらゆる場面に広がっている。
企業が日常のさまざまなユースケースに敏感に対応していくためには、独自の半導体で柔軟に開発を進める必要があるということだろう。
NVIDIAの予測では、2023年には、現在の100倍となる100兆のパラメーターを持つAIが登場するという。同社は「複雑なAI計算でのボトルネックを解消し、GPUの性能を引き出すためにCPUを開発した」と話した。
【関連リンク】
・エヌビディアがCPU参入 アームと組みAI計算10倍速く(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09EBS0Z00C21A4000000/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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