ニュース 2021.04.24 牛丼の吉野家、AI導入で高額不正注文対策スタート
新型コロナウィルス感染症対策による、飲食店への時短営業要請、国民への外出自粛要請などが続き、外食産業の経営は厳しい。
吉野家ホールディングスは、4月13日、2021年2月期連結決算で、純損益が75億円の赤字であることを発表した。前期は7億円の黒字で、赤字は2年ぶり。
このような状況下、チェーン店の実店舗数の縮小、通信販売サイト活用化などは進み、吉野家でも、冷凍「牛丼の具」、非常用保存食「缶飯6種6缶セット」などを売る吉野家公式通販ショップの売り上げは、対前年比で130%以上成長した。
一方で、通販サイトでのクレジットカード不正利用も年々増加。吉野家も、約1年前の2020年2月下旬頃から、高額な不正注文に悩まされている。
機械学習で、顧客の買いやすさはそのままの不正取引防止サービス「Shift」
マクニカネットワークスは、4月8日、GMOペイメントゲートウェイと共同で、吉野家の通販サービスに、クレジットカードの不審な取引を機械学習(AI)によって検知する、不正防止サービス「Shift」を提供することを発表。
機械学習がベースになっているため、ユーザーの挙動を一切変えることなく、セキュリティ対策を行うことが可能だ。また、3万4000以上のWebサイトやモバイルアプリの情報をベースにしているため、検知制度も高いという。
飲食店は、実店舗と通販サイトの両立を探る、時代の転換期。不正アタックにも最新の技術を取り入れることで、適切に対処しながら、新しい流れに移行していく。
【関連リンク】
・吉野家、公式通販ショップに機械学習を活用した不正取引防止サービスを導入(ZDNet Japan)
https://japan.zdnet.com/article/35169123/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock