Sony
Sony
富士通研究所がマルチ生体認証でマスク着用のまま本人特定

ニュース 2021.02.03 富士通、マルチ生体認証開発。マスク着用のまま本人特定や決済処理も可能。

富士通研究所は、1月21日、マスクを着用したままでも着用なしと同等レベルの精度で、本人特定が可能な技術を開発したと発表した。顔情報と手のひら静脈認証を組み合わせて認証を行う方法で、決済処理もできる。

この技術では、まず顔画像の上に疑似マスク画像をのせ、マスク着用合成画像を生成。さらに、目や鼻の位置など顔の特徴点から推定した結果に基づき、疑似マスクの形が整えられ、違和感のない自然なマスク着用顔画像が出来上がる。

こうして生成された画像を学習させることで、マスク着用なしと同等の精度での本人認証が可能になったという。

手のひら認証では、認証する際の認証センサーと利用者の手のひらの距離がキーとなるため、距離が上手くとれれば成功する。そこで、距離が離れすぎていれば赤ランプ、近すぎるときは青ランプ、適切な場合には緑のランプで知らせる分かりやすいユーザーインターフェイスが採用されている。

この二つの技術を合わせ、それぞれの課題点を補うマルチ生体認証に辿り着いた。

富士通新川崎事業所内のローソンで実証実験中

同社は、2018年から非接触で利用できる、複数の生体認証を組み合わせたマルチ生体認証技術の開発を進めており、2020年3月からは、事業所である富士通新川崎テクノロジースクエア内のローソン(レジ無し店舗)において実証実験も行っているという。

近年、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、顔認証や手のひら静脈認証などIDカードなどを使わず、どこにも触れることなく、決済や本人認証が行える方法が求められており、導入も加速している。

同社も実験を経て、2021年度中の実用化を目指して開発を進めているとした。

【関連リンク】

・プレスリリース(富士通研究所)
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2021/01/21.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

あなたの大切なパソコン・スマホを守ります!
世界が認める総合ウイルス対策ソフト

カスペルスキー

この記事を気にいったらいいね!しよう

セキュリティ通信の最新の話題をお届けします。

ページトップ