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ネット決済でリアルタイムのAI不正検知

ニュース 2020.12.12 ネット決済でリアルタイム「AI不正検知」 取引直前に「待った」をかける

ソフトバンク子会社で決済代行業者SBペイメントサービスは、11月11日、AIを活用したクレジットカードの不正利用検知サービス「AI不正検知」を開発したと発表した。

EC事業者などを対象に、同日、提供を始めている。

AIは、年間数億件の決済データが機械学習に活用され、そこから不正利用のパターンを学習する。ユーザーが決済する際には、リアルタイムで不正利用のリスクを数値化し、数値が高く、不正利用が疑われる場合には、取引抑制、追加認証などの対策を設定しておくことが可能だ。

日本クレジット協会の報告によると、2019年のクレジットカード不正利用額は270億円を超えており、なかでもEC業界でのクレジットカード番号盗用から、不正利用されるケースは増え続けているという。

AI不正検知 従業員の交通費精算にも活躍

AIを用いた不正検知は、さまざまな分野で活用されている。クレジットカード決済同様、身近なところでは、社員の通勤費や交通費といった経費の不正検知サービスも提供が始まった。

経費精算の不正検知システムを提供するミレトス(東京目黒)は、主に大企業向けに2021年12月までに10社以上の導入を目指すという。

リモートワーク導入企業が増えたことで、従業員の通勤定期代の支給停止が進んでいる。こうした中、週1回のみの出社であっても交通費精算が必要になるなど、これまで外出の機会のなかった従業員も経費精算を行うなど、精算機会は増加傾向だ。

AI不正検知システムでは、移動経路を予測し、最適ルートを検索。交通費も自動仕訳をして企業の経費精算システムに反映することが可能なため、遠回り経路で申請するなどの不正申請を防ぐ効果があるという。

経費申請そのものが自動化されるため、従業員は経費精算にかける手間をかけずに済む。日常で利用されるシステムのこうした進化は、不正利用の観点もさることながら、従業員の手間、経理業務の簡素化など、業務効率化という点においても魅力だろう。

雑務の簡略化は歓迎されるに違いない。

企業が導入する際には、企業がどのようなデータを提供できるかを調べる聞き取り調査を実施し、およそ4カ月で実装できるという。

【関連リンク】

・プレスリリース(SBペイメントサービス)
https://www.sbpayment.jp/news/press/2020/20201111_000861/

・ミレトス、AIで交通費精算を自動化(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66619270V21C20A1XY0000/

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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