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クラウドデータ消失への備えとは

ニュース 2020.11.29 ポータルサイトのデータ完全消失 クラウド契約更新ミスで

福井県のふくい産業支援センターは、11月5日、同センターが運営するポータルサイト「ふくいナビ」のデータが全て消去され、11月1日から使用できなくなっていることを発表した。

同サイトは、5年前よりクラウド上で運営されており、県内商工支援機関のイベント情報、助成金情報などを掲載。また、中小企業から顧客へ情報発信するためのシステム運用も行われていた。

今回、それらの掲載情報やメーリングリスト、メルマガの送信先アドレスなど登録されていた全てのデータが消失し、復旧は不可能な状況だという。1カ月あたり約15万回のページ閲覧があった。

見つめなおす機会に データ消失後に残るもの

発表によると、サーバー管理会社との契約が10月31日に満了を迎えることから、10月13日に11月以降1年間の契約更新を締結していた。

しかし、NECキャピタルソリューションにおいて、社内手続きの瑕疵で更新手続きが完了しておらず、貸与期間が終了したとみなされ、11月1日を迎えると同時にデータが削除されてしまったという。バックアップも作成していたが、同じクラウド上に保存されていたため、あわせて消去された。

双方にとってショッキングな事態であることは確かである。仕組みの見直しなども必要になるだろう。

とはいえ、昨今、予期せぬサイバー攻撃や未曽有の自然災害などがあることを鑑みれば、データ消失などの事故が起こる可能性は常にあると考えざるを得ない。それは、保管データが紙であっても、サーバー上のデータであっても同じことだ。

移行期間を設けるなど入念な対策は行ったうえで、さらに、こうした場面に遭遇した際、最低限守りたいもの、守れるものは何であるか、考えさせられる機会でもあるだろう。

【関連リンク】

・福井の企業支援サイト、全データ消失(福井新聞)
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1200267

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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