ニュース 2020.06.16 改正著作権法成立で海賊版サイト対策を強化、ダウンロードを違法に

改正案では、音楽と映像に限っていた違法のダウンロードの対象を漫画や小説、論文など著作物全般に拡大した。無断でアップロードされた海賊版と知りながらダウンロードする行為は違法となり、繰り返しダウンロードする悪質な行為には刑事罰も設けた。

さらに、海賊版サイトに利用者を誘導する「リーチサイト」も規制する。多くの利用者がこうしたサイトを通じて海賊版に繋がっているためだ。

一方で、ネット利用者が情報収集を萎縮したり、知る権利を侵害しないよう軽微な事例は規制対象外としている。

具体的には、画像を保存する「スクリーンショット」に違法な画像が付随的に写り込んだ場合や、数十ページの漫画の1コマ〜数コマのダウンロードといった軽微なもの、さらに二次創作やパロディ、著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合などは違法の対象外とした。

インターネット上では数百の海賊版サイトが稼働し、月に数千万人が利用しているとも言われる。その中でも海外で人気のある漫画の被害は深刻だ。

また、海賊版やリーチサイトは海外のサーバーを利用している場合が多く、特定に時間がかかりその間に被害が拡大する傾向がある。

改正案は令和3年1月1日に施行され、リーチサイトの規制に関しては令和2年10月1日からの施行となる。

【関連リンク】

・海賊版サイト対策、ダウンロードを違法化　改正著作権法が成立（産経ニュース）https://www.sankei.com/entertainments/amp/200605/ent2006050006-a.html?__twitter_impression=true

・改正著作権法が成立 “海賊版サイト”の対策強化（NHK NEWS WEB）
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200605/k10012459231000.html

TEXT：セキュリティ通信 編集部
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