ニュース 2020.05.20 Androidに新たなマルウェア、ネットバンキングアプリのパスワードなど盗まれる
アメリカのボストンに本社を置くサイバーセキュリティ会社のサイバーリーズン社は4月30日、イーブンボットと名付けられたマルウェアが新たに発見されたと発表した。
イーブンボットは「Microsoft Word for Android」などの正規のAndroidアプリになりすましており、イーブンボットに感染した偽のアプリをインストールすることによって、ペイパルやコインベースなどの200種以上のネットバンキングアプリや暗号通貨アプリのパスワードや、二段階認証コードを窃取するという。
パスワードと二段階認証コードを盗んだ犯人は、銀行口座、アプリ、ウォレットなどに侵入し、被害者の金銭を盗むことができるため注意が必要だ。
イーブンボットは現在も開発進行中のマルウェア
サイバーリーズン社によると、イーブンボットは他のマルウェアからコードを模倣したり、再利用した証拠は確認されておらず、ゼロから作られた全く新規なものだという。
しかも、このイーブンボットは現在も開発が進んでいるため、3月に発見されてからも不正な挙動を行う新機能が新たに追加されているとのことだ。
現時点でAndroidのアプリストア上にイーブンボットは検出されておらず、被害は潜在的なものに留まっている。
サイバーリーズン社の研究者は公式ストアで販売されていない信用できないアプリはマルウェアの検査をしていない可能性が高く、そのような出所の分からないアプリをインストールすることは避けるべきだとしている。
【関連リンク】
・EVENTBOT: A NEW MOBILE BANKING TROJAN IS BORN(cybereason)
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TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
