ニュース 2020.01.31 ファイル転送サービス「宅ふぁいる便」、不正アクセスを受け終了へ
大阪ガスの子会社である株式会社オージス総研は1月14日、同社が運営する個人向けの大容量ファイル転送サービス「宅ふぁいる便」を3月31日で終了すると発表した。
「宅ふぁいる便」は2019年1月、一部サーバの脆弱性をついた外部からの不正アクセスにより、利用者のメールアドレスやパスワードなど約480万件の顧客情報が外部に流出したことで、およそ1年にわたってサービスを休止していた。
同社によると、原因・被害状況調査やセキュリティの点検・強化を進め、サービスの再開や更なる利便性の向上に向けて取り組む計画であったが、システムの大きな再構築が必要であり、多くの時間・費用等がかかることを踏まえ、サービスを終了とする結論に至ったという。
特設サイトで提供されていた機能も終了
- 「宅ふぁいる便」のサービス停止後、設置された特設サイトで提供されていた以下の機能についても、同じく3月31日で終了するとのこと。
● 宅ふぁいる便に登録されているパスワードを確認できる機能
● 退会の申し込み受付機能
● 宅ふぁいる便ポイント交換機能
なお、法人向けの「オフィス宅ふぁいる便」は、別システムで運用しており、安全性が確認できているとしサービスを継続する方針だ。
「宅ふぁいる便」を利用していたユーザーは、登録していたID(メールアドレス)とログインパスワードが流出しているため、同一のID(メールアドレス)とパスワードを使い回して他のウェブサービスを利用している場合、「なりすまし」でログインされる恐れがある。
そのため同社では、他のウェブサービスでのログインパスワードを速やかに変更するよう呼びかけている。
【関連リンク】
・“宅ふぁいる便”3月で終了へ セキュリティー対策 多額の費用(NHK NEWS WEB)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200114/k10012245391000.html
TEXT:セキュリティ通信 編集部
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