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ベネッセの個人情報流出

ニュース 2019.12.03 個人情報流出でベネッセに1,000円の賠償命令

2014年のベネッセコーポレーション(岡山市)の顧客情報流出事件によって精神的苦痛を受けたとして、兵庫県の男性が慰謝料10万円を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が11月20日に行われ、大阪高裁はプライバシーの侵害を認め1,000円の支払いを命じた。

事件は2014年7月、ベネッセコーポレーションのグループ会社に勤務する派遣社員の男性が、業務上知り得た顧客情報最大約2070万件を名簿業者に売却したというもの。判決によれば、訴えを起こした男性と子どもの名前、住所、電話番号などが2014年6月下旬までに流出したとみられる。

一審、二審の判決では、個人情報流出が事実であってもベネッセの過失かどうかについての立証がないなどとして男性の請求は棄却されていたが、2017年に最高裁により精神的損害についての検討が不十分として審理が差し戻されていた。

ベネッセ、委託先への監督業務に違反

大阪高裁の木納裁判長は判決理由で、流出した情報を全て回収・抹消することは不可能であり、男性は精神的苦痛によって私生活の平穏が害されたとの見方を示した。

また、ベネッセ側が委託先に対しての監督業務に違反した点についても指摘を行い、流出情報を制御できない事態についても損害であるとの認定が行なわれている。

賠償額は、ベネッセ側がすでにお詫びの金券を配布していることから1,000円が相当とされた。

【関連リンク】

・ベネッセに千円賠償命令 顧客情報流出、差し戻し審(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52424220R21C19A1000000/


・顧客情報流出、ベネッセに1000円賠償命令(産経新聞)
https://www.sankei.com/west/news/191120/wst1911200028-n1.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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