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内閣サイバーが注意を呼びかけ

ニュース 2019.05.20 内閣サイバーがSNSでの「感情のハッキング」に注意を呼びかけ

4月25日、内閣サイバーセキュリティセンターの公式Twitterアカウントが異例の呼びかけを行った。

同アカウントは50人が亡くなったニュージーランドでの銃撃事件やスリランカでの連続テロ事件の発生を受けて、SNSを使って事件についての情報拡散を行うと「みなさんの感情がハッキングされていることになります」として控えるよう注意を換気している。

ニュージーランド首相はSNS企業にテロ対策を要求

3月15日にクライストチャーチで50人が亡くなったモスク銃乱射事件が起きたニュージーランドでは、銃撃犯が犯行の一部始終をFacebook上で動画中継していたことを受けてSNS企業に対してテロ対策を求める動きが進んでいる。

アーダーン首相は4月24日、フランスと協力し、SNS上からテロリスト集団による情報発信を撲滅するよう企業側に求める方針を示した。

同氏は声明の中で、「3月15日のテロ攻撃で、SNSがテロ行為と憎悪を拡散・助長するツールとして異例の形で使われた。SNSが二度と同じような形で悪用されないよう、企業にリーダーシップを示すよう求めていく」と強調している。

スリランカのテロでは犯行グループがSNSで大衆を扇動

スリランカで4月21日に発生した連続爆破テロでは地元のイスラム過激派組織「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」の関与が濃厚となっており、指導者はSNSを通じて大衆を扇動したと見られている。

事件前には、NTJのザフラン・ハシム指導者による「(異教徒を)地獄に突き落とすために千人の自爆者を差し向ける」といった内容の演説がSNS場で拡散され、イスラム教徒の団結や決起を促した。

尚、テロ事件直後にはスリランカ政府が一時的にSNSの遮断を行ったとして大きな注目を集めている。

異例のツイートを受けた反応は様々か

内閣サイバーセキュリティセンターでは、今回のツイートで「情報拡散を行うことによって恐怖と悪名を拡散させようとする攻撃者の思惑通りになってしまう」と指摘している。

つまり「みなさんの感情がハッキングされていることになります」とは「テロリストが人々の感情を利用して自分たちの利を得ようとしていますよ」といった意味だと分かる。

Twitter上では「『感情のハッキング』たぶんこれがテロの目的」といった反応がある一方で、「日本政府が正しい情報を拡散するべきでは?」など一連のツイートの受け取り方は人によって大きく異なるようだ。

【関連リンク】
・ニュージーランド、SNS企業にテロ対策訴え 仏と協力へ(BBC)
https://www.bbc.com/japanese/48033864

・「千人の自爆者を差し向ける」スリランカのテロ、SNSで扇動(産経新聞)https://www.sankei.com/world/news/190424/wor1904240037-n1.html

TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock

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