ニュース 2019.04.22 Google、複数サービスでセキュリティ強化を発表
アメリカのグーグル社は米国時間4月10日、サンフランシスコで開催された「Google Cloud Next」カンファレンスにて、複数サービスにおける新機能の追加とセキュリティの強化を発表した。
カンファレンスのテーマは、同社のクラウドサービスやAI/機械学習など多岐に渡るがセキュリティ関連では、グループでの共同作業の生産性を向上する「G Suite」やAndroidスマホを使ったGoogleアカウントの新しい二段階認証の方法などが取り上げられた。
G Suiteでのフィッシングやマルウェア対策が厳重に
「Gmail」や「カレンダー」、さらには「Googleドキュメント」や「Googleドライブ」といった複数のビジネス向け機能を提供する「G Suite」では、フィッシングやマルウェアの攻撃を防ぐための新しい機能が複数追加されている。
中でも大きな注目を集めたのは、法人ユーザーに提供されるセキュリティサンドボックスの機能だ。サンドボックスを導入することで、今まで行なっていた添付ファイルのウイルススキャンに加えて、ファイルに問題が無いかを外部に閉ざした安全な空間で確認することができる。
Googleアカウントへのログインに新方式導入
一般ユーザー向けのセキュリティ施策としては、Android7.0以降を搭載するスマートフォンをGoogleアカウントにログインするための二段階認証のセキュリティキーとして使えるようにすると発表した。
PCなどのGoogleアカウントにログインしようとしているデバイスとスマホを直接Bluetoothで接続し、二段階認証を求められたらボリュームキーをダブルクリックすることで認証を行う仕組みだ。

▲スマートフォンを二段階認証のセキュリティキーとして使用する様子 (出典:Google)
利用できるのは、Bluetoothを搭載したPC(Windows 10、macOS X、Chrome OS)のGoogle Chromeから二段階認証を行う場合で、設定手順は以下の通りとなっている。
- ログインしたいGoogleアカウントで利用しているAndroid端末を用意する
- まだ2段階認証を設定していない場合は、Googleアカウントページで設定する
- Android端末のWebブラウザでGoogleアカウントのセキュリティページを開き、「2段階認証プロセス」をオンにする
- [セキュリティキーを追加]→[お使いのAndroidスマートフォン]→[有効にする]を選ぶ
Googleのセキュリティ対策は堅調か
Androidは今年2月にもAndroid7.0搭載デバイスにおける指紋センサーを使った生体認証や物理的なログインキーを使ったパスワードを用いない認証システムへの対応を行ったところだ。
2018年のAndroidアプリにおけるセキュリティへの取り組みを見ても、マルウェアなどを含む有害なアプリのインストール比率を前年の0.52%から0.45%に減らすなど着実にセキュリティ対策を強化している姿勢がうかがえる。
【関連リンク】
・サービス | G Suit (Google)
https://gsuite.google.co.jp/intl/ja/features/
・Security center: New admin collaboration and automation features available in beta (G Suite)
https://gsuite.google.com/campaigns/index__security-center.html
・The ultimate account security is now in your pocket (Google)
https://blog.google/technology/safety-security/your-android-phone-is-a-security-key/
・Security Reports (android)
https://source.android.com/security/overview/reports
・Android Now FIDO2 Certified, Accelerating Global Migration Beyond Passwords (FIDO Alliance)
https://fidoalliance.org/android-now-fido2-certified-accelerating-global-migration-beyond-passwords/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
- tag
